Y2021M04Q292021年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の測定に関する知識電離箱・比例計数管・GM計数管

放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

(4)

この問題のポイント

気体のW値は気体種で変わりますが、同じ気体では放射線の種類やエネルギーへの依存が小さい量です。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。

解説

W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。

フェーディングは照射後の時間経過で蓄積信号が減少し、読取値が低下する現象です。指針のゆらぎとは異なります。

選択肢の確認

1.気体に放射線を照射したとき、1 個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW 値といい、これは気体の種類によって異なる値となり、また同じ気体中では放射線のエネルギーにあまり依存しない。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。W値は気体中にイオン対1個を作る平均エネルギーで、主に気体の種類で決まり、同じ気体なら放射線エネルギーへの依存は小さい量です。

2.半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1 個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε値といい、シリコンの場合は約3.6eV 程度である。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。ε値は半導体中に電子・正孔対1個を作る平均エネルギーで、Siでは約3.6 eVです。

3.線量率計の検出感度が、放射線のエネルギーによって異なる性質をエネルギー依存性という。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。エネルギー依存性は、同じ線量でも放射線エネルギーにより検出感度・指示が変化する性質です。

4.測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。
× 判定:正答(誤っている記述)。フェーディングは照射後の時間経過で蓄積信号が減少し、読取値が低下する現象です。指針のゆらぎとは異なります。

5.GM 計数管の特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない範囲をプラトーといい、プラトーが長く、傾斜が小さいほど、計数管としての性能は良い。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。GM特性のプラトーは、印加電圧を上げても計数率がほぼ一定の領域です。長く傾斜が小さいほど計数管として安定です。

覚えるポイント

シリコンのε値は約3.6 eVです。フェーディングは受動型線量計の蓄積信号が読取り前に減衰する現象で、指針の統計的な揺らぎとは異なります。フェーディングは照射後の時間経過で蓄積信号が減少し、読取値が低下する現象です。指針のゆらぎとは異なります。

関連問題

Y2021M04Q28Y2021M04Q30
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)