Y2022M10Q27|2022年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
W値は気体種に依存し、同じ気体なら放射線種やエネルギーへの依存が小さい量です。半導体側の対応量はε値で、Siの電子・正孔対形成には約3.6 eVを要します。
解説
誤りは記述1です。W値は気体の種類で異なりますが、同じ気体では入射放射線の種類やエネルギーによる変化が小さい量です。電界で加速された電子が二次電離を連鎖させる現象は気体増幅です。ポアソン計数では平均計数Nに対する標準偏差は√N、相対標準偏差は1/√Nです。半導体の電子・正孔対形成に用いるε値はSiで約3.6 eVです。
選択肢の確認
1.放射線が気体中で1 対のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW 値といい、気体の種類にはあまり依存せず、放射線のエネルギーに応じてほぼ一定の値をとる。
× 判定:正答(誤っている記述)。W値は気体の種類に依存し、放射線の種類・エネルギーにはあまり依存しません。
2.入射放射線によって気体中に作られたイオン対のうち、電子が電界で強く加速され、更に多くのイオン対を発生させることを気体(ガス)増幅という。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。強電界で電子が加速され二次電離を繰り返す現象がガス増幅です。
3.放射線測定器によって一定時間放射線を測定したときの計数値の平均値が大きいほど、相対標準偏差は小さくなる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。相対標準偏差は1/√Nなので、平均計数が大きいほど小さくなります。
4.半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1 個の電子・正孔対を作るのに必要なエネルギーをε 値といい、シリコン結晶の場合は約3.6eV である。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。Siで電子・正孔対1組を作る平均エネルギーεは約3.6 eVです。
5.放射線測定器によって一定時間放射線を測定したときの計数値のばらつき(分布)は、ポアソン分布となる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。一定時間内の独立な放射線計数はポアソン分布で扱います。
覚えるポイント
独立な放射線計数Nはポアソン分布に従い、分散N、標準偏差√Nとなります。相対標準偏差は1/√Nなので、計数を4倍にすると半分へ下がります。