Y2022M10Q38|2022年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線による遺伝的影響等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
遺伝的影響は生殖細胞に生じた変異が受精を介して子孫へ伝わる場合に成立します。体細胞変異や、胎内被ばくを受けた出生児本人の発育影響は身体的影響です。
解説
倍加線量は、自然に生じる突然変異と同数の突然変異を追加で生じさせる線量です。その逆数が単位線量当たりの相対的な突然変異リスクに対応するため、倍加線量が小さいほど遺伝的影響を起こしやすいと評価されます。遺伝的影響として子孫へ伝わるには、生殖細胞系列に変化が生じる必要があります。
選択肢の確認
1.倍加線量は、放射線による遺伝的影響を推定する指標とされ、その値が小さいほど遺伝的影響は起こりやすい。
○ 判定:正答(記述は正しい)。倍加線量が小さいほど、少ない線量で自然突然変異と同程度を追加するため影響が起こりやすいといえます。
2.生殖腺が被ばくしたときに生じる障害は、全て遺伝的影響である。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。生殖腺自身の障害には不妊など本人に現れる身体的影響も含まれ、全てが遺伝的影響ではありません。
3.親の体細胞に突然変異が生じると、子孫に遺伝的影響が生じる。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。親の体細胞の突然変異はその親の身体に関する変化で、生殖細胞を介して子孫へ伝わりません。
4.胎児期に被ばくし、成長した子供には、その後に遺伝的影響を起こすことはない。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。胎児期に将来の生殖細胞が被ばくすれば、その子が成長後にもうける次世代への影響可能性は理論上残ります。
5.染色体異常の種類には、放射線を受けた細胞周期に応じて、フレームシフト、置換などがある。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。フレームシフトや塩基置換は遺伝子突然変異の型で、細胞周期に応じた染色体異常の分類ではありません。
覚えるポイント
倍加線量は自然突然変異率と同じ量だけ変異を増やす線量です。値が大きいほど単位線量当たりの遺伝的リスクは小さいと解釈します。