Y2023M04Q282023年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の測定に関する知識電離箱・比例計数管・GM計数管

放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解: 3

正答

(3)

この問題のポイント

W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。気体のW値は気体種で変わりますが、同じ気体では放射線の種類やエネルギーへの依存が小さい量です。 ε値は半導体中に電子・正孔対1個を作る平均エネルギーで、Siでは約3.6 eVです。

解説

プラトーの高電圧側へ寄せるほど、自然放電や連続放電へ近づき、管寿命や安定性に不利です。このため「中央部より高い電圧」とした(3)が誤りです。W値は気体固有、ε値は半導体固有であり、いずれも1対生成の平均エネルギーを表します。

選択肢の確認

1.気体に放射線を照射したとき、1 個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW 値といい、放射線の種類やエネルギーにあまり依存せず、気体の種類に応じてほぼ一定の値をとる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。W値は気体の種類に依存し、放射線の種類・エネルギーへの依存は小さい値です。

2.半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1 個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε 値といい、シリコンの場合は約3.6eV である。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。Siの電子・正孔対生成に必要なε値は約3.6 eVです。

3.GM 計数管の特性曲線において、印加電圧の変動が計数率にほとんど影響を与えない領域をプラトーといい、GM 計数管の定格使用電圧は、プラトー領域の中央部より高い電圧に設定されている。
× 判定:正答(誤っている記述)。定格使用電圧は安定なプラトー領域の中央付近に設定します。

4.入射放射線によって気体中に作られたイオン対のうち、電子が電界で強く加速され、さらに多くのイオン対を発生させることを気体(ガス)増幅という。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。電子なだれで二次イオン対を作ることがガス増幅です。

5.放射線測定器によって一定時間放射線を測定したときの計数値のばらつき(分布)は、ポアソン分布となる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。一定時間内のランダムな計数はポアソン分布で扱います。

覚えるポイント

シリコンのε値は約3.6 eVです。フェーディングは受動型線量計の蓄積信号が読取り前に減衰する現象で、指針の統計的な揺らぎとは異なります。GM特性のプラトーは、印加電圧を上げても計数率がほぼ一定の領域です。長く傾斜が小さいほど計数管として安定です。

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