Y2023M04Q37|2023年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線による身体的影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
身体的影響には早期の組織反応、晩発の組織反応、発がんなどの確率的影響があります。早期影響には造血障害や数週で現れる一時脱毛があり、潜伏期の長さは組織と線量で変わります。時期(早期/晩発)と機序(組織反応/確率的)を混同しないことが重要です。
解説
放射線白内障の標的となるのは水晶体、とくに水晶体赤道部付近の上皮細胞です。角膜上皮細胞の障害が白内障を起こすとする2は、組織を取り違えた誤りです。身体的影響には組織反応と発がんが含まれ、前者は重篤度が線量依存、後者は発生確率が線量依存という違いがあります。
選択肢の確認
1.身体的影響には、その重篤度が、被ばく線量に依存するものとしないものがある。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。組織反応は重篤度が線量に依存し、確率的な発がんでは発症後の重篤度は線量に依存しません。
2.放射線により眼の角膜上皮細胞に障害を受けると、白内障が発生する。
× 判定:正答(誤っている記述)。白内障は角膜ではなく水晶体上皮の障害から生じます。
3.放射線による不妊は、早期影響に分類される。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。不妊は放射線で生殖細胞が損傷され、週~月単位の比較的早い時期に現れる組織反応です。一時的か永久性かという持続期間とは分けて、早期影響に分類します。
4.白血病以外の放射線による発がんは、一般に、がん好発年齢に達したころから増加するので、被ばく時の年齢が若いほど潜伏期が長くなる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。白血病以外のがんは好発年齢との関係が強く、若年被ばくほど見かけの潜伏期間が長くなります。
5.放射線による白血病は、被ばく線量が大きくなるほど潜伏期が短くなる。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。放射線誘発白血病は、一般に被ばく線量が大きいほど潜伏期が短くなる傾向があります。
覚えるポイント
早期・晩発は発症までの時間、組織反応・確率的影響は線量反応の型を表します。発症時期だけから、しきい線量の有無を決めることはできません。放射線白内障は水晶体上皮細胞の障害から潜伏期を経て生じる組織反応で、線量が大きいほど潜伏期は短くなる傾向です。