Y2026M04Q26|2026年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
放射線の測定などについての用語に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
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正解: 1
正答
(1)
この問題のポイント
W値は気体中の1イオン対、ε値は半導体中の1電子・正孔対を作る平均エネルギーです。GMプラトーではパルス波高が一次電離量に比例せず、時定数を長くすると指示変動が減る代わりに応答が遅くなります。気体のW値は気体種で変わりますが、同じ気体では放射線の種類やエネルギーへの依存が小さい量です。 GM管は全放電を利用するので、比例計数管などより格段に大きな出力パルスが得られます。
解説
半導体に放射線が付与したエネルギーをε値で割ると、生成する電子・正孔対数の目安が得られます。(1)は定義・数値とも正しい記述です。他の選択肢はGMパルス、W値、数え落とし、フェーディングの定義を取り違えています。
選択肢の確認
1.半導体検出器において、放射線が半導体中で1 個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε値といい、シリコン結晶の場合は、約3.6eV である。
○ 判定:正答(記述は正しい)。Siのε値は約3.6 eV/電子・正孔対です。ε値は半導体中に電子・正孔対1個を作る平均エネルギーで、Siでは約3.6 eVです。
2.GM 計数管の動作特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない範囲をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射エックス線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。GMパルスは一次電離量にほぼ依存せず、比例した波高を得るのは比例計数管領域です。
3.気体に放射線を照射したとき、1 個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW 値といい、気体の種類にあまり依存せず、放射線のエネルギーに応じてほぼ一定の値をとる。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。W値は気体の種類に依存し、放射線の種類・エネルギーへの依存は小さい値です。
4.入射放射線の線量率が低く、測定器の検出限界に達しないことにより計測されないことを数え落としという。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。数え落としは主に高計数率で事象が分解時間内に重なるため生じます。
5.放射線測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。フェーディングは線量計に蓄積された信号が時間とともに減る現象で、指針の統計的ゆらぎではありません。
覚えるポイント
ε値は半導体中に電子・正孔対1個を作る平均エネルギーで、Siでは約3.6 eVです。フェーディングは受動型線量計の蓄積信号が読取り前に減衰する現象で、指針の統計的な揺らぎとは異なります。シリコンのε値は約3.6 eVです。