37Q115第37回 社会福祉士国家試験 過去問

新カリキュラム(第37・38回)専門科目ソーシャルワークの理論と方法(専門)

バイステック(Biestek, F.)による援助関係の原則に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

2つ選択
解答・解説を見る

正解: 2・4

正答

2、4

この問題のポイント

バイステックの七原則は、原則名の字面ではなく、誰の感情・判断・秘密を、ワーカーがどのように扱う原則なのかを主語と行為の組合せで判別する。

解説

自己決定は、クライエントが自ら選び決める権利とニードを認め、必要な情報や検討の機会を提供しながら、その判断を促進し尊重する原則である。意図的な感情表出は、肯定的感情だけでなく、怒り、不安、悲しみなどの否定的感情も安全に表せるよう意図的に関わることを指す。一方、非審判的態度はワーカーがクライエントを有罪・無罪のように裁かないこと、統制された情緒的関与はワーカー自身が感情を自覚して専門的に応答することを意味する。秘密保持も絶対無制限ではなく、生命・安全や第三者の権利に重大な危険がある場合などには、法令と倫理に基づく例外を慎重に検討する。

選択肢の確認

1.非審判的態度の原則とは、問題・課題に対してクライエントが負う責任についてワーカーが承認・非承認を決定することである。

誤り。非審判的態度は、ワーカーが責任の有無を裁定して承認・非承認を下すことではなく、人格を裁かずに理解する姿勢である。

2.自己決定の原則とは、クライエントが問題解決の方向などを自分で決める権利とニードをもっていることをワーカーがしっかりと認識し、クライエントの判断を促し、尊重することである。

正しい。本人を意思決定の主体と認め、判断の形成を支えたうえで選択を尊重するという自己決定の内容を正確に示している。

3.統制された情緒的関与の原則とは、クライエント自らの情緒的感情を意識化することである。

誤り。統制の対象は主としてワーカー自身の情緒的反応であり、それを自覚して目的に沿って応答する原則である。

4.意図的な感情表出の原則とは、クライエントの感情を大切にし、クライエントが特にその否定的感情も自由に表現できるよう、ワーカーが促すことである。

正しい。クライエントが否定的感情を含む気持ちを自由に表せる環境をつくり、表出を意図的に支える原則を表している。

5.秘密保持の原則とは、他の個人の権利が侵害される場合においてもクライエントの秘密は保持されることである。

誤り。秘密保持は重要だが絶対ではなく、第三者への重大な侵害や生命の危険などがある場合は、必要最小限の共有を検討する。

覚えるポイント

自己決定は本人の判断を促進・尊重し、感情表出は本人が表す。情緒的関与を統制する主体はワーカーで、秘密保持には例外がある。

関連問題

37Q11437Q116
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)