38Q122第38回 社会福祉士国家試験 過去問

新カリキュラム(第37・38回)専門科目ソーシャルワークの理論と方法(専門)

ソーシャルワークの支援に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。

2つ選択
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正解: 1・3

正答

1、3

この問題のポイント

各アプローチが「何を問題と捉え、どこへ働きかけ、誰が課題を選ぶか」を対応させます。本人中心の環境調整、物語の再構成、権力の回復、認知と行動の相互作用、クライエントが選ぶ課題を区別します。

解説

パーソン・センタード・アプローチは、本人を欠陥のある存在として環境へ適応させるのでなく、その人の意思、好み、強みを中心に、制度・サービス・物理的社会的環境を本人に合うよう調整します。ナラティブ・アプローチは、問題を人そのものから切り離し、支配的な物語だけでは見えなかった出来事や例外に新しい意味を見いだして、本人が望む人生の物語を再著述することを支えます。エンパワメントは不均衡な力関係と資源へのアクセスを扱い、本人・集団が力を獲得・行使できるようにするもので、誤った信念の修正を中心とする認知療法の説明ではありません。認知行動アプローチは思考・感情・行動の相互作用に働きかけ、必ず行動を先に変える一方向の方法ではありません。課題中心アプローチはクライエントが認識し合意した課題に短期間で取り組みます。

選択肢の確認

1.パーソン・センタード・アプローチでは、不適応はその人の問題というより環境の問題と捉え、環境を人に合うように変えたり調整したりする。
正答。本人の選好と能力を中心に置き、環境やサービス側を調整して参加と自己決定を実現する考え方です。

2.エンパワメント・アプローチは、クライエントが自身の思考パターンを見い出し、誤った信念を修正して、内面化された抑圧に対処させる方法である。
誤り。思考の誤りの修正を中心とする説明は認知的アプローチに近く、エンパワメントは力関係と資源・権利へのアクセスを扱います。

3.ナラティブ・アプローチでは、クライエントがこれまでに気づいていなかった真実や過去の出来事に対する新たな解釈を見い出し、人生を「書き直す」ための助けをする。
正答。問題に支配された物語を外在化し、例外や別の意味を発見して、本人が望む物語を再著述する支援です。

4.認知行動アプローチは、まず偏った行動を変えることにより思考プロセスの変化を促すための支援方法である。
誤り。思考と行動の双方を評価し相互に働きかける方法であり、偏った行動を必ず最初に変えるという固定した順序ではありません。

5.課題中心アプローチでは、支援者が専門的な観点から優先順位が高いと判断した課題に焦点を当てて解決する。
誤り。支援者が一方的に選ぶのではなく、クライエントが認識し、支援者と合意した具体的課題に焦点を当てます。

覚えるポイント

「本人中心=環境調整」「ナラティブ=物語の再著述」「エンパワメント=力と資源」「課題中心=本人と合意した課題」と整理します。

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