38Q91第38回 社会福祉士国家試験 過去問

新カリキュラム(第37・38回)専門科目児童・家庭福祉

児童福祉法に規定される児童の一時保護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 1

正答

1

この問題のポイント

一時保護を開始できる場合、親権者等が反対するときの司法審査、2か月を超えて継続する手続、設備運営基準、児童相談所長の権限を区別します。緊急に安全を確保する制度であるため、常に事前の裁判所手続が必要とは限りません。

解説

児童福祉法上、児童相談所長は、必要があると認めるとき、児童を一時保護し、又は適当な者に委託して一時保護を行わせることができます。虐待のおそれがある場合や、少年法の規定によって家庭裁判所から送致された児童について必要性が認められる場合も対象です。親権者等の意に反する一時保護については裁判官による審査制度がありますが、急迫した事情があるときまで事前の一時保護状を絶対条件とするわけではありません。また、2か月を超える継続に家庭裁判所の承認が必要となるのは、親権者等の意に反する場合という条件があります。監護・教育上の措置は、親権者の意向だけでなく児童の福祉、意見・意向を踏まえて行います。

選択肢の確認

1.児童相談所長は、児童虐待のおそれがあるとき、少年法の規定により事件の送致を受けた場合等であって、必要があると認めるときは、一時保護を行うことができる。
正答。児童の安全確保や状況把握等のため必要と認めるときに、一時保護を行うことができます。

2.児童相談所長は、児童の親権者等の意に反する場合には、裁判所にあらかじめ一時保護状を請求しなければ、一時保護を開始することができない。
誤り。原則的な司法審査はありますが、急迫した事情がある場合には先に一時保護を開始し、開始後速やかに請求する手順があります。

3.一時保護の期間は、最長で二月とされており、延長するには、親権者等の同意の有無に関わらず、家庭裁判所の承認が必要である。
誤り。2か月を超えて親権者等の意に反して継続する場合に承認が必要であり、同意の有無にかかわらず一律ではありません。

4.一時保護を行う施設の設備と運営の基準については、児童養護施設の基準を準用することとされている。
誤り。一時保護施設には、その特性に応じた独立の設備及び運営に関する基準が設けられています。

5.児童相談所長は、一時保護を行っている児童に対して、児童の親権者等の意向に基づき、監護及び教育に関し、その児童の福祉のため必要な措置を取らなければならない。
誤り。必要な措置の基準は児童の福祉であり、親権者等の意向に従属するものではありません。児童の意見・意向にも配慮します。

覚えるポイント

一時保護は安全確保を優先しつつ、親子分離への司法審査と子どもの権利保障を組み込む制度です。「必ず事前」「同意の有無に関係なく」などの絶対表現を慎重に確認します。

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