38Q95第38回 社会福祉士国家試験 過去問

新カリキュラム(第37・38回)専門科目児童・家庭福祉

事例を読んで、次の記述のうち、資料内容を検討した結果、明らかになったこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事 例〕 A大学の児童・家庭福祉論の授業では、レポート課題として「世界の児童労働と家庭内暴力の実態について」というテーマが出された。その際、担当教授から国際労働機関(ILO)やユニセフ(UNICEF)が公表している条約や白書等を参考にすると良いとの助言があった。社会福祉士資格の取得を目指している2年生のBは、早速、課題に取り組むために、1999年にILOで採択された「条約182号」と「世界子供白書2024(要約版)」を収集し、資料内容の検討を行った。 (注)1 「条約182号」とは、「最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃のための即時の行動に関する条約(第182号)」のことである。 2 「世界子供白書2024(要約版)」とは、公益財団法人日本ユニセフ協会による「世界子供白書2024 2050年の子どもたち 要約版」のことである。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

ILO第182号条約の条文と、世界子供白書の地域別指標を混同せずに読みます。年齢の定義、女子への配慮を含む措置、児童労働・DV正当化・暴力的なしつけの地域差をそれぞれ確認します。

解説

ILO第182号条約は、条約上の「児童」を18歳未満のすべての者と定義します。加盟国には最悪の形態の児童労働を禁止・撤廃する即時かつ効果的な措置が求められ、第7条では教育の重要性を考慮し、児童を最悪の形態の労働から離脱させること、無償の基礎教育等へアクセスさせること、特に危険にさらされる児童を特定することとともに、女子である児童の特別な事情を考慮することが示されています。白書の地域比較では、児童労働も暴力的なしつけもサハラ以南アフリカの方が比較対象地域より高く、妻への暴力を正当化する女性の割合は南アジアの方がラテンアメリカ・カリブ海地域より高いという方向です。

選択肢の確認

1.「条約182号」では、児童を16歳未満の全ての者と定めている。
誤り。第2条は18歳未満のすべての者を児童と定義しており、16歳未満ではありません。

2.「条約182号」では、加盟国が児童労働の撤廃における教育の重要性を考慮に入れて、女子である児童の特別な事情を考慮するための効果的な措置をとることを定めている。
正答。条約第7条に、教育の重要性と女子である児童の特別な事情を考慮した措置が明記されています。

3.児童労働の比率については、サハラ以南のアフリカよりも中東・北アフリカの方が高くなっている。
誤り。資料の地域別比較ではサハラ以南アフリカの児童労働比率の方が高く、大小関係が逆です。

4.妻に対するドメスティックバイオレンスの正当化の比率については、南アジアの女性よりもラテンアメリカ・カリブ海諸国の女性の方が高くなっている。
誤り。妻への暴力を正当化する割合は南アジアの女性の方が高く、記述は地域の比較を逆にしています。

5.子どもに対する暴力的なしつけの比率については、サハラ以南のアフリカよりも東ヨーロッパ・中央アジアの方が高くなっている。
誤り。暴力的なしつけの比率はサハラ以南アフリカの方が高く、示された地域差と一致しません。

覚えるポイント

第182号条約は「18歳未満」「最悪の形態」「即時かつ効果的な措置」「教育」「女子の特別な事情」を軸に整理し、地域統計は比較の向きを確認します。

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