35PM23|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
急性呼吸促迫症候群(ARDS)の診断に必要な情報はどれか。 a.PaO₂ b.PaCO₂ c.中心静脈圧 d.吸入酸素分画(FiO₂) e.胸部 X 線画像
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正解: 3
正答
3
公式正答は 3 です。正答内容は a、d、e です。
この問題のポイント
ARDSのBerlin定義では、胸部画像の両側陰影と酸素化障害を評価します。酸素化の重症度は (PaO_2/FiO_2) 比で判定するためPaO₂とFiO₂が必要で、画像情報を合わせたa、d、eが正答です。
解説
Berlin定義では、既知の臨床的侵襲または呼吸症状の新規発症・増悪から1週間以内、胸部画像で胸水・無気肺・結節だけでは説明できない両側陰影、心不全または容量過剰だけでは十分に説明できない呼吸不全、PEEPまたはCPAP 5 cmH₂O以上での (PaO_2/FiO_2) 比による酸素化障害を評価します。
したがってPaO₂、FiO₂、胸部X線画像は診断に直接必要な情報です。PaCO₂は換気状態や酸塩基平衡の評価に重要ですが、Berlin定義の必須項目ではなく、心原性肺水腫との鑑別を特異的に担う指標でもありません。中心静脈圧も循環・容量評価の参考になり得ますが、ARDS診断基準そのものではありません。心原性の除外には病歴、診察、心エコーなどを総合します。
各肢の最終判定は、a:正しい、b:誤り、c:誤り、d:正しい、e:正しいです。
選択肢の確認
選択肢1:a、b、c
正答ではありません。 aのPaO₂はP/F比に必要ですが、bのPaCO₂とcの中心静脈圧はBerlin定義の必須項目ではありません。FiO₂と胸部画像も欠けています。
選択肢2:a、b、e
正答ではありません。 aとeは必要ですが、bのPaCO₂はARDS診断基準の必須項目ではありません。酸素化を評価するにはPaO₂だけでなくdのFiO₂が必要です。
選択肢3:a、d、e
正答です。 PaO₂とFiO₂からP/F比を算出し、胸部X線画像で両側陰影を確認します。Berlin定義の酸素化と画像の要件へ直接対応する組合せです。
選択肢4:b、c、d
正答ではありません。 dのFiO₂はP/F比に必要ですが、PaO₂がなければ比を計算できません。bとcはいずれもBerlin定義の必須項目ではなく、胸部画像も欠けています。
選択肢5:c、d、e
正答ではありません。 dとeは必要ですが、cの中心静脈圧は診断基準ではありません。また酸素化障害を定量するP/F比に必要なaのPaO₂が含まれていません。
覚えるポイント
- ARDSは発症時期、両側陰影、心不全等だけでは説明できないこと、酸素化障害で評価する。
- 酸素化重症度はPEEP/CPAP条件下の (PaO_2/FiO_2) 比で区分する。
- PaCO₂と中心静脈圧は診療上有用でも、Berlin定義の必須項目ではない。
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