35PM35|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
RF カテーテルアブレーションについて正しいのはどれか。 a.徐脈性不整脈の治療に用いる。 b.X 線透視装置は不要である。 c.カテーテル電極先端は 300℃以上になる。 d.カテーテル電極から高周波電流を流す。 e.ペースメーカの誤作動を起こす。
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正解: 5
正答
5
公式正答は 5 です。正答内容は d、e です。
この問題のポイント
RFカテーテルアブレーションは、カテーテル先端電極から高周波電流を流し、標的心筋を抵抗加熱して頻脈性不整脈の原因となる回路や興奮起源を焼灼する治療です。適応、画像誘導、温度、植込み型心臓デバイスへの電磁干渉を分けて判定します。
解説
RF(高周波)カテーテルアブレーションは、房室結節リエントリー性頻拍、房室回帰性頻拍、心房粗動、心房細動、心室頻拍など、頻脈性不整脈の基質を治療する方法です。先端電極と対極板との間に高周波電流を流し、電極近傍の組織を抵抗加熱して凝固壊死を形成します。電極―組織界面の温度は通常おおむね50〜60℃台を目標に制御され、過度な温度上昇は凝血塊形成、蒸気発生、組織損傷などの危険を高めます。
カテーテル位置の確認にはX線透視が標準的に用いられます。一方、三次元電気解剖学的マッピングや心腔内超音波などを活用して透視線量を大幅に減らす手技や、症例・施設によってはゼロ透視手技も行われます。したがって「X線透視装置は不要」と一般化するのは不適切です。また、高周波電流や関連機器はペースメーカ、ICDなどに電磁干渉を与え、オーバーセンシング、ペーシング抑制、設定変化などを起こす可能性があるため、術前後の機器確認や適切な設定・監視が必要です。
各肢の最終判定は、a:誤り、b:誤り、c:誤り、d:正しい、e:正しいです。
選択肢の確認
選択肢1:a、b
正答ではありません。 aはRFアブレーションの主な対象を取り違えています。治療対象は頻脈性不整脈であり、徐脈性不整脈の基本治療は原因補正やペースメーカなどです。bも、透視を減らせる手技はあるものの、X線透視が標準的な位置確認法であるため誤りです。
選択肢2:a、e
正答ではありません。 eは正しく、高周波電流による電磁干渉で植込み型ペースメーカが誤作動する可能性があります。しかしaは誤りで、RFアブレーションは徐脈性ではなく頻脈性不整脈の治療に用いるため、この組合せは成立しません。
選択肢3:b、c
正答ではありません。 bはX線透視を標準的に用いる点を無視しています。cも誤りで、電極―組織界面は通常50〜60℃台を目標に制御し、300℃以上という温度ではありません。100℃近くへの過度な上昇でも蒸気発生や凝血塊形成が問題になります。
選択肢4:c、d
正答ではありません。 dは正しく、カテーテル先端電極から高周波電流を流して標的心筋を加熱・焼灼します。しかしcの300℃以上という記述は実際の温度管理とかけ離れているため、この組合せは不正解です。
選択肢5:d、e
正答です。 dはRF電流を先端電極から流す治療原理を正しく述べています。eも、高周波電流がペースメーカ等へ電磁干渉を起こし得るという安全上の注意を正しく述べており、両方が正しい組合せです。
覚えるポイント
- RFアブレーションは頻脈性不整脈の基質を高周波電流による抵抗加熱で焼灼する。
- X線透視は標準的に用いられるが、三次元マッピング等による低透視・ゼロ透視手技もある。
- ペースメーカやICDへの電磁干渉を想定し、治療前後の機器確認と監視を行う。
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