35PM84|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問

過去問題(分野未登録)第35回

放射について誤っているのはどれか。

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正解: 4

正答

4

公式正答は 4 です。正答内容は 37℃の物体からは主に紫外線が放射される。 です。

この問題のポイント

37℃は約310 Kで、Wienの変位則から熱放射のピークは約9.3 μmの赤外域です。紫外線ではありません。熱放射は電磁波なので媒質を必要とせず、総放射電力は面積・放射率が一定なら絶対温度の4乗に比例します。

解説

絶対零度より高い物体は電磁波として熱放射を出します。真空中でも伝搬し、水中でも伝搬成分は存在しますが、水は赤外域を強く吸収するため波長に応じて減衰します。0℃は273.15 Kで絶対零度ではないため物体自体は放射します。物体と周囲の正味の放射熱移動方向は双方の温度で決まります。

Wienの変位則 (\lambda_{max}=b/T) に (T\simeq310\ \mathrm{K}) を代入すると、

​(\lambda_{max}\simeq2.90\times10^{-3}/310\simeq9.35\times10^{-6}\ \mathrm{m}=9.35\ \mu m)

​で、赤外域です。また総放射電力は (P=\varepsilon\sigma A T^4) で、黒体なら (\varepsilon=1) です。「T⁴に比例」は面積 (A) と放射率 (\varepsilon) を一定とした比較です。周囲との正味交換は単純化すると (\varepsilon\sigma A(T^4-T_{sur}^4)) で表します。

選択肢の確認

選択肢1:真空中でも放射により熱が伝わる。

正答ではありません(記述は正しい/該当)。 熱放射は電磁波なので、伝導や対流と異なり物質媒質を必要としません。真空中でもエネルギーを運びます。

選択肢2:水中でも放射により熱が伝わる。

正答ではありません(記述は正しい/該当)。 電磁波は水中にも伝搬できます。ただし水の吸収は波長依存で、赤外域では強く減衰することに注意します。

選択肢3:0℃の物体からも放射により周囲に熱が伝わる。

正答ではありません(記述は正しい/該当)。 0℃は273.15 Kで絶対零度ではないため、物体は熱放射を出します。正味の熱移動方向は周囲との温度差で決まります。

選択肢4:37℃の物体からは主に紫外線が放射される。

正答(記述は誤りまたは非該当)です。 310 Kの黒体放射ピークはWien則で約9.35 μmとなり、赤外域です。紫外線ではありません。

選択肢5:物体の絶対温度の 4 乗に比例したエネルギーが放射される。

正答ではありません(記述は正しい/該当)。 Stefan–Boltzmann則 (P=\varepsilon\sigma AT^4) により、面積と放射率が一定なら総放射電力は絶対温度の4乗に比例します。

覚えるポイント

  • 体温付近の熱放射ピークは約10 μmの赤外域で、紫外域ではない。
  • 熱放射は真空中も伝わり、物体は絶対零度より高ければ放射する。
  • Stefan–Boltzmann則は (P=\varepsilon\sigma AT^4) で、面積・放射率の前提も確認する。

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