36AM28|第36回 臨床工学技士国家試験 過去問

過去問題(分野未登録)第36回

図は神経伝導速度の電極配置と計測結果を模式的に表したものである。神経伝導速度を求める式はどれか。 ただし、図中のD₁、D₂は電極間の距離、T₁、T₂は潜時を表す。

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正解: 5

正答

5

公式正答は 5 です。正答内容は D₂/(T₂ − T₁) です。

この問題のポイント

異なる2点で同じ末梢神経を刺激したとき、両潜時の差 T₂ − T₁ をとると、神経筋接合部・筋活動・記録系などの共通遅延を相殺できます。その時間差に対応する刺激点間距離が D₂ です。

解説

図では共通の導出電極に対し、近位側刺激点bと遠位側刺激点aから刺激した応答の潜時が T₂、T₁ として示されています。D₁は導出部と刺激点aとの物理的距離、D₂は刺激点aとbの間の物理的距離です。

単一刺激で測った潜時には、神経上の伝導時間だけでなく、神経筋接合部の伝達、筋線維の興奮・伝導、導出系などの時間が含まれます。そこで2回の潜時を差し引き、両刺激に共通する遅延を除くと、刺激点a〜b間の神経伝導時間 T₂ − T₁ が得られます。したがって、

神経伝導速度 = D₂ / (T₂ − T₁)(ASCII表記では D2/(T2−T1))

です。D₁も実際の電極間距離ですが、差潜時 T₂ − T₁ に対応する区間距離ではないため、本計算の分子には使いません。

選択肢の確認

選択肢1:D₁/T₁

正答ではありません。 T₁には遠位神経の伝導時間以外に神経筋接合部や筋活動などの遅延も含まれるため、D₁/T₁をそのまま神経伝導速度にはできません。

選択肢2:(D₂ + D₁)/(T₂ - T₁)

正答ではありません。 T₂ − T₁は刺激点a〜b間の伝導時間に対応するため、分子はその区間距離D₂です。D₁まで加えると時間差と距離区間が対応しません。

選択肢3:(D₂ + D₁)/(T₂ + T₁)

正答ではありません。 共通する神経筋接合部・筋・記録系の遅延を除くには潜時を引き算する必要があり、T₂ + T₁と加算する式では相殺できません。

選択肢4:D₁/(T₂ - T₁)

正答ではありません。 D₁も導出部から刺激点aまでの物理的距離ですが、差潜時T₂ − T₁に対応するのは刺激点a〜b間のD₂であり、距離と時間の区間が一致しません。

選択肢5:D₂/(T₂ - T₁)

正答です。 刺激点a〜b間の距離D₂を、共通遅延を除いた同区間の伝導時間T₂ − T₁で割るため、距離と時間が正しく対応します。

覚えるポイント

  • 2点刺激の潜時差で、神経筋接合部や筋活動などの共通遅延を相殺する。
  • 差潜時 T₂ − T₁ に対応する距離は、刺激点間距離D₂である。
  • 神経伝導速度は D₂/(T₂ − T₁) として求める。

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