68AM025|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
心臓超音波像を別に示す。 矢印で示すアーチファクトの原因はどれか。

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正解: 5
正答
5(サイドローブ)
この問題のポイント
心腔内に実在する構造のように見える弧状の偽エコーを、超音波ビームの性質から説明する問題です。
解説
画像では、扇形の心臓超音波像の中央に大きな心腔があり、その内部は概ね低エコーです。白い矢印は、心腔後方の強い境界エコーの少し手前に沿って弧状に走る淡い線状エコーを指しています。等間隔の線が何本も反復しているのではなく、強い反射体の後方が暗く抜けている像でもありません。探触子から出る超音波エネルギーは主ビームだけに完全には集中せず、その側方にも弱い副ビームであるサイドローブを生じます。サイドローブが心壁などの強い反射体に当たると、装置は戻ってきた信号を主ビーム上からの反射と仮定して同じ深さに表示するため、実際には構造のない心腔内に弧状・線状の偽エコーが生じます。画像の矢印所見はこのサイドローブアーチファクトに一致します。
選択肢の確認
1.誤り。音響陰影は石灰化など反射・吸収の強い物体のさらに深部へ超音波が届かず、帯状の暗い無エコー域として現れます。矢印は暗い欠損ではなく淡い偽エコーです。
2.誤り。鏡面現象は横隔膜などの強い鏡面反射体を境に、反射体の向こう側へ実在構造の複製像が表示される現象です。本画像は構造全体の鏡像ではありません。
3.誤り。多重反射は探触子と強い反射面などの間を超音波が往復し、深さ方向へほぼ等間隔の複数エコーとして表示されます。画像にはその反復性がありません。
4.誤り。レンズ効果は音速の異なる組織境界での屈折により、像の位置ずれや重複などを生じます。矢印の弧状偽エコーを最もよく説明しません。
5.正しい。主ビーム外のサイドローブが強い反射体から信号を受け、その信号が主ビーム上へ誤って配置されることで、心腔内の弧状偽エコーが生じます。
覚えるポイント
- サイドローブは心腔などの低エコー域に弧状・線状の偽エコーを作ります。
- 多重反射は等間隔の反復、音響陰影は強反射体後方の暗い帯です。
- 探触子角度や断面を変えて再現性を確認すると真の構造との鑑別に役立ちます。
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