68AM081|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
血清中に M タンパクが認められる疾患はどれか。
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正解: 4
正答
4(原発性マクログロブリン血症)
この問題のポイント
均一な単クローン性免疫グロブリンであるM蛋白を産生する腫瘍性疾患を見分ける問題です。
解説
M蛋白は、1つのB細胞または形質細胞クローンから産生された、重鎖・軽鎖の型が均一な免疫グロブリンです。血清蛋白電気泳動ではγ分画などに幅の狭い鋭いピーク(M spike)として現れ、免疫固定法でIgのクラスと軽鎖型を同定します。原発性マクログロブリン血症、すなわちWaldenströmマクログロブリン血症はリンパ形質細胞性リンパ腫に伴う疾患で、通常は単クローン性IgMを産生します。IgMは五量体で分子が大きいため血清粘稠度を上げ、頭痛、視覚障害、粘膜出血、意識障害などの過粘稠度症候群を生じ得ます。これに対し、慢性炎症や自己免疫疾患では多数のB細胞クローンが反応するため、電気泳動では裾の広い多クローン性γグロブリン増加になるのが基本です。
選択肢の確認
1.誤り。慢性肝炎では持続する抗原刺激により多クローン性γグロブリン増加を示しやすく、典型的なM蛋白血症ではありません。
2.誤り。Basedow病は甲状腺刺激ホルモン受容体抗体による自己免疫性甲状腺疾患で、M蛋白を産生するクローン性腫瘍ではありません。
3.誤り。骨髄異形成症候群は造血幹細胞由来の骨髄系腫瘍で、無効造血と血球形態異常を示しますが、M蛋白産生が代表所見ではありません。
4.正しい。原発性マクログロブリン血症では単クローン性IgMがM蛋白として認められ、過粘稠度症候群の原因になります。
5.誤り。全身性エリテマトーデス〈SLE〉では多様な自己抗体をつくる多クローン性B細胞活性化が中心で、通常は幅広いγグロブリン増加です。
覚えるポイント
- M蛋白=単クローン性で、電気泳動では幅の狭いピーク。
- Waldenströmマクログロブリン血症=IgM型M蛋白。
- IgMは大分子なので過粘稠度症候群を起こしやすい。
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