68PM037|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ〈LCAT〉を活性化するのはどれか。
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正解: 1
正答
1.アポA1
この問題のポイント
アポ蛋白ごとの役割を整理し、LCATを活性化するHDL主要蛋白を選ぶ問題です。
解説
アポ蛋白はリポ蛋白の構造を保つだけでなく、酵素の活性化因子や受容体のリガンドとして脂質輸送を調節します。アポA1は高比重リポ蛋白(high-density lipoprotein:HDL)の主要アポ蛋白で、レシチン-コレステロールアシルトランスフェラーゼ(lecithin-cholesterol acyltransferase:LCAT)を活性化します。LCATはレシチン、すなわちホスファチジルコリンの脂肪酸を遊離コレステロールへ転移し、コレステロールエステルを作ります。疎水性になったコレステロールエステルはHDL粒子の中心部へ移動するため、円盤状の未熟HDLが球状の成熟HDLへ変化します。この過程は末梢組織から回収したコレステロールを肝臓へ戻す逆コレステロール輸送に重要です。アポA2もHDLの構成蛋白ですが、LCATの主要な活性化因子ではありません。アポB100は超低比重リポ蛋白から低比重リポ蛋白へ残る構造蛋白で、低比重リポ蛋白受容体のリガンドです。アポC3はリポ蛋白リパーゼを阻害し、トリグリセリドに富む粒子の代謝を遅らせます。アポEはカイロミクロンレムナントなどの肝取り込みに必要な受容体リガンドです。
選択肢の確認
1.アポA1:正しい。HDLの主要構成蛋白であり、LCATを活性化してHDL成熟を促します。
2.アポA2:誤り。HDLに多い構造蛋白ですが、LCATの代表的な活性化因子ではありません。
3.アポB100:誤り。VLDL・IDL・LDLの構造蛋白で、LDL受容体のリガンドとして働きます。
4.アポC3:誤り。リポ蛋白リパーゼを阻害し、トリグリセリド分解を抑える方向に働きます。
5.アポE:誤り。レムナント粒子を肝臓へ取り込む際の受容体リガンドです。
覚えるポイント
- アポA1はHDLの主要蛋白でLCATを活性化する。
- LCATは遊離コレステロールをエステル化し、HDLを成熟させる。
- アポB100はLDL受容体、アポEはレムナント受容体のリガンドである。
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