68PM081|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
検査まで検体を全血のまま冷蔵保存してもよいのはどれか。
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正解: 1
正答
1(抗核抗体)
この問題のポイント
検体を冷やすことで抗体が赤血球へ結合したり蛋白が沈殿したりする検査を見分け、採血後の温度管理を判断する問題です。
解説
抗核抗体は患者血清中の自己抗体を測定する検査で、目的抗体が低温で赤血球へ吸着したり沈殿したりすることを利用する検査ではありません。このため、検査室の規定時間内であれば全血のまま冷蔵保存しても測定対象を大きく失いにくく、選択肢中で許容されるのは抗核抗体です。一方、寒冷凝集素は冷却すると赤血球へ結合し、クリオグロブリンは低温で沈殿します。採血直後から血清分離まで37℃を保たなければ、血清中濃度が低くなったり、凝血塊へ取り込まれたりして偽陰性・低値の原因になります。直接抗グロブリン試験〈DAT〉では採血後の低温で補体が試験管内結合して偽陽性になる可能性があり、適切な抗凝固血を用いて速やかに検査します。Donath-Landsteiner試験は二相性溶血素を調べるため、採血・血清分離時の不用意な冷却を避けます。
選択肢の確認
1.正しい。抗核抗体は安定な血清抗体を測定するため、規定された保存条件内なら全血の冷蔵保存が可能です。
2.誤り。寒冷凝集素は冷却により赤血球へ吸着して血清から減るため、採血後から血清分離まで37℃に保温します。
3.誤り。クリオグロブリンは低温で沈殿する免疫グロブリンなので、採血管・搬送・凝固・血清分離を37℃で行ってから冷却して沈殿を観察します。
4.誤り。DAT用検体を冷蔵すると試験管内で補体結合が起こり得ます。EDTA加血などを用い、採血後は速やかに検査します。
5.誤り。Donath-Landsteiner抗体は低温相で赤血球へ結合する二相性溶血素であり、採血から血清分離まで冷却を避けます。
覚えるポイント
- 寒冷凝集素・クリオグロブリンは採血から血清分離まで37℃を保つ。
- 低温での抗体吸着や蛋白沈殿は、血清中測定値の偽低値を招く。
- DATは試験管内補体結合を避け、適切な抗凝固血で速やかに行う。
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