68PM087|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
貯血式自己血輸血について正しいのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・5
正答
2(待機手術患者が適応となる)、5(肝炎ウイルス感染症のリスクを回避できる)
この問題のポイント
貯血式自己血輸血は、輸血の必要量を前もって予測でき、採血から回復する時間を確保できる待機手術で行う方法です。
解説
貯血式自己血輸血は、手術前に患者本人の血液を計画的に採取・保存し、必要時に本人へ戻す方法です。輸血が予想される待機手術で、全身状態やヘモグロビン値が採血に耐えられ、手術まで十分な期間があることが基本条件です。一般には複数回の採血間隔を設け、採血後の循環動態と造血回復を考えて最終採血も手術直前には行いません。本人の血液なので、同種血に由来する肝炎ウイルスなどの感染、赤血球同種抗体の産生、同種免疫反応を避けられる利点があります。ただし「自己血だから無危険」ではありません。採血時の血管迷走神経反応や貧血、保存中の細菌汚染、血液バッグの取り違え、保管・払出しの誤り、必要以上の輸血は起こり得るため、同種血と同じ本人確認と品質管理が必要です。年齢と体重はリスク評価や採血量調整の要素ですが、それだけで絶対禁忌にはなりません。
選択肢の確認
1.誤り。手術前日の採血では循環血液量や赤血球量が回復する時間が不足します。手術日から逆算して計画的に貯血します。
2.正しい。手術日と予想出血量を事前に見積もれる待機手術患者は、貯血式自己血輸血の代表的な適応です。
3.誤り。80歳以上という年齢だけで一律に禁忌とはしません。心肺機能、貧血、併存疾患、採血への耐容性を個別に評価します。
4.誤り。体重50 kg未満も絶対禁忌ではありません。循環血液量に応じて1回採血量を減らすなどの調整を行います。
5.正しい。他人の血液を介さないため、同種血製剤から新たに肝炎ウイルスへ感染するリスクを回避できます。
覚えるポイント
- 貯血式自己血は、日程を組める待機手術が基本。
- 高齢・低体重は一律禁忌ではなく、全身状態と採血量で個別判断する。
- 感染伝播や同種免疫は避けられるが、汚染・取り違え・採血副反応は残る。
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