68PM091|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

要因 A は疾患 B のリスクファクターであると判定するために不可欠なのはどれか。

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正解: 2

正答

2(要因Aが疾患Bの発症に先行する)

この問題のポイント

リスク要因と疾患の因果関係を考えるとき、原因候補への曝露が結果である発症より前に存在する「時間性」だけは欠かせません。

解説

要因Aと疾患Bに統計学的な関連がみられても、それだけでAがBの原因とはいえません。Bが生じたためにAが変化した逆因果や、AとBの両方に影響する別の要因による交絡があり得るからです。因果関係を成立させる最低条件は、Aへの曝露がBの発症より先であることです。原因が結果の後に生じることは論理的にないため、この時間的先行性は不可欠です。強い関連、結果の一貫性、量反応関係、生物学的妥当性、実験的証拠などは因果性を支持する観点ですが、どれか一つが欠ければ必ず因果関係を否定できるわけではありません。たとえば感染症以外の多因子疾患では、一つの要因をもたない患者も発症し、低用量で閾値がある場合やU字型の関係では単純な量反応関係を示しません。前向きコホート研究では曝露を先に測定するため、時間性を評価しやすいと理解するとよいでしょう。

選択肢の確認

1.誤り。患者が要因Aをもつという横断的な共存だけでは、Aが発症前からあったか、交絡ではないかを判断できません。
2.正しい。原因候補Aは結果Bより前に存在しなければならず、時間的先行性は因果判定に不可欠です。
3.誤り。これはAを必要原因とする条件です。多因子疾患ではAがなくても別の経路でBを発症し得るため、リスクファクター一般の必須条件ではありません。
4.誤り。曝露量が増すほどリスクが増す量反応関係は有力な支持材料ですが、閾値・飽和・非線形関係もあり、不可欠ではありません。
5.誤り。動物実験での再現は機序の裏付けになりますが、適切な動物モデルがない疾患や倫理上再現できない曝露もあり、必須ではありません。

覚えるポイント

  • 関連があっても、逆因果と交絡を除かなければ因果とはいえない。
  • 因果関係に必須なのは、曝露が発症より先という時間性。
  • 量反応関係や動物実験は因果性を支持するが、常に必要ではない。

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