69AM051|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
血栓の誘因となりにくいのはどれか。
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正解: 5
正答
5(ビタミンK欠乏)
この問題のポイント
血栓の誘因は、血管内皮障害・血流異常・凝固亢進というVirchow(ウィルヒョウ)の三徴に当てはめて考えます。
解説
血栓は、血管内皮の障害、血流の停滞または乱流、血液凝固能の亢進が単独または複合して形成されます。喫煙と脂質異常症は内皮障害や動脈硬化を介して主に動脈血栓を促し、心房細動は左心房、とくに左心耳の血流停滞から心原性塞栓の原因になります。悪性腫瘍では腫瘍細胞由来の組織因子やムチン、炎症性サイトカインなどにより凝固亢進状態となり、静脈血栓塞栓症を起こしやすくなります。これに対しビタミンK欠乏では、ビタミンK依存性凝固因子II、VII、IX、Xの機能化が不十分となり、プロトロンビン時間延長などの出血傾向が前面に出ます。したがって選択肢中で血栓の誘因となりにくいのはビタミンK欠乏です。
選択肢の確認
1.誤り。喫煙は酸化ストレス、血管内皮障害、血小板活性化などを介して、とくに動脈血栓のリスクを高めます。
2.誤り。悪性腫瘍は組織因子発現や炎症、臥床、治療の影響が重なって凝固亢進を起こし、血栓の重要な誘因になります。
3.誤り。心房細動では有効な心房収縮が失われて血流が停滞し、左心耳に生じた血栓が脳塞栓を起こすことがあります。
4.誤り。脂質異常症は粥状動脈硬化とプラーク形成を進め、破綻部での血小板血栓形成につながります。
5.正しい。ビタミンK欠乏は凝固因子II・VII・IX・Xの活性を低下させ、一般には血栓より出血傾向を起こします。
覚えるポイント
- 血栓形成の三徴は、内皮障害・血流異常・凝固亢進。
- 心房細動は血流停滞、悪性腫瘍は凝固亢進を代表する。
- ビタミンK欠乏ではII・VII・IX・Xが低下し、出血傾向となる。
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