68AM027|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
深部静脈血栓症に対する下肢静脈超音波検査で実施しないのはどれか。
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正解: 3
正答
3(寒冷負荷)
この問題のポイント
深部静脈血栓症〈DVT〉の超音波検査で、血栓・閉塞を評価する手技と末梢循環の負荷試験を区別する問題です。
解説
深部静脈血栓症〈DVT〉では、静脈内の血栓を輝度変調法〈Bモード〉で観察するとともに、探触子で静脈を押したときに内腔が完全に虚脱するかを確認します。正常静脈は薄い壁をもち圧迫で容易につぶれますが、血栓がある静脈はつぶれにくいため、圧迫法は最も直接的で重要な所見です。大腿部は仰臥位、膝窩部・下腿部は座位や下肢下垂位など、静脈が適度に充満して観察しやすい体位を選びます。末梢側を手で圧迫するミルキング法では、開存していれば圧迫解除に伴う血流増強がドプラ法で確認できます。Valsalva法は息こらえによって胸腔内圧を上げ、総大腿静脈などの血流停止・逆流や中枢側の開存性を間接的にみる方法です。ただし、急性血栓が疑われる部位への強い圧迫や乱暴なミルキングは血栓遊離の危険があるため慎重に行います。寒冷負荷はRaynaud現象など末梢血管反応の評価に用いる負荷で、DVT検索の標準手技ではありません。
選択肢の確認
1.正しい。座位または下肢下垂位にすると重力で下腿静脈が充満し、ひらめ筋静脈などを観察しやすくなります。
2.正しい。圧迫しても静脈内腔が消失しない非圧縮性は、静脈血栓を示す基本所見です。
3.誤り。寒冷負荷は皮膚温や末梢血管の収縮・再加温反応をみる検査であり、下肢深部静脈の血栓検索には用いません。
4.正しい。ミルキング法は末梢側を圧迫し、カラードプラまたはパルスドプラで血流増強の有無を確認します。
5.正しい。Valsalva法は胸腔内圧変化に対する静脈血流の応答を観察し、中枢側閉塞や静脈弁逆流の評価に利用します。
覚えるポイント
- DVT超音波の中心は静脈の非圧縮性です。
- ミルキングは末梢側圧迫による血流増強を確認します。
- 寒冷負荷は末梢血管反応の検査で、DVT検索ではありません。
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