69AM079|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問

主要組織適合性遺伝子複合体〈MHC〉について正しいのはどれか。

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正解: 3

正答

3.CD4分子の結合部位はβ2ドメインに存在する。

この問題のポイント

MHCクラスⅠ・Ⅱを、染色体位置、発現細胞、認識するT細胞、分子構造で比較する問題です。

解説

主要組織適合性遺伝子複合体(major histocompatibility complex:MHC)は、ヒトではヒト白血球抗原(human leukocyte antigen:HLA)と呼ばれ、主要遺伝子群は第6染色体短腕6p21.3に存在します。MHCクラスⅠ分子はHLA-A、B、Cなどで、α鎖とβ2-ミクログロブリンからなり、ほぼすべての有核細胞に発現します。細胞内で作られたペプチドを提示し、CD8陽性細胞傷害性T細胞が認識します。CD8はクラスⅠα鎖のα3ドメインへ結合します。MHCクラスⅡ分子はHLA-DP、DQ、DRなどで、α鎖とβ鎖からなり、樹状細胞、マクロファージ、B細胞などの抗原提示細胞を中心に発現します。細胞外から取り込んだ抗原ペプチドを提示し、CD4陽性ヘルパーT細胞が認識します。CD4はクラスⅡ分子のβ2ドメインへ結合するため、3が正しいです。クラスⅠを構成するβ2-ミクログロブリンの遺伝子は第15染色体にあり、HLA重鎖遺伝子のような著しい多型性は示しません。抗原結合溝を作る領域は多型に富み、多様なペプチド提示と移植適合性に関わります。

選択肢の確認

1.第9染色体短腕上に存在する:誤り。ヒトMHCであるHLA遺伝子群は第6染色体短腕6p21.3にあります。
2.ヘルパーT細胞はクラスⅠ分子と反応する:誤り。CD4陽性ヘルパーT細胞はクラスⅡ、CD8陽性T細胞はクラスⅠを認識します。
3.CD4分子の結合部位はβ2ドメインに存在する:正しい。MHCクラスⅡβ鎖のβ2ドメインがCD4との結合に関与します。
4.クラスⅠ分子の発現は抗原提示細胞に限局される:誤り。クラスⅠはほぼすべての有核細胞に発現し、抗原提示細胞中心なのはクラスⅡです。
5.β2-ミクログロブリン遺伝子は多型性に富んでいる:誤り。β2-ミクログロブリンは比較的非多型性で、遺伝子は第15染色体にあります。

覚えるポイント

  • HLA遺伝子群は第6染色体短腕にある。
  • クラスⅠは全有核細胞・CD8、クラスⅡは抗原提示細胞・CD4に対応する。
  • CD4はクラスⅡβ2ドメイン、CD8はクラスⅠα3ドメインへ結合する。

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