113A017|第113回 歯科医師国家試験 過去問
下唇の腫脹を主訴として来院した4歳の女児の口腔内写真(別冊No. 2)を別に示す。昨日、局所麻酔下で下顎左側第一乳臼歯を抜去したという。 考えられるのはどれか。1つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
小児では下顎の局所麻酔後、感覚が鈍い間に口唇を噛んで外傷性潰瘍をつくることがあります。発症時期と病変の形を結び付けます。
解説
抜歯翌日で、局所麻酔を受けた側の下唇に限局した腫脹と白色病変があることから、麻酔中の無意識な咬傷が考えられます。感覚が戻るまでの数時間に吸啜・咬唇すると、粘膜が圧挫され、翌日に腫脹、疼痛、壊死組織を伴う潰瘍として現れます。保護者には麻酔が切れるまで唇を噛まないよう注意を促すことが重要です。
画像の確認
実画像では、下唇左側に、歯列の接触範囲に一致する広い白色の偽膜状病変と周囲の発赤・腫脹がみられます。青紫色の血管性腫瘤や、小水疱が集簇する像ではありません。
選択肢の確認
a.咬傷
正しい。局所麻酔翌日という経過と、咬合部に一致する外傷性潰瘍像が合致します。
b.血管腫
誤り。通常は赤色〜青紫色で圧迫により退色する病変で、抜歯翌日に白色潰瘍として急に出現する経過ではありません。
c.口角炎
誤り。口角の亀裂・発赤を示し、病変の位置が異なります。
d.粘液囊胞
誤り。小唾液腺由来の半球状で青みを帯びた腫瘤が典型です。
e.口唇ヘルペス
誤り。口唇周囲に小水疱が集簇し、破れて痂皮を形成する病変です。
覚えるポイント
小児の下顎伝達麻酔後は咬唇に注意します。「翌日」「麻酔側」「白い偽膜を伴う潰瘍」が咬傷の手掛かりです。
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