113A048|第113回 歯科医師国家試験 過去問
8歳の女児。下顎左側乳臼歯部歯肉の腫脹を主訴として来院した。下顎左側第二乳臼歯は1年前に治療を受けたという。軽度の動揺があるが、自発痛と打診痛はない。初診時の口腔内写真(別冊No. 9A)とエックス線画像(別冊No. 9B)を別に示す。 下顎左側第二乳臼歯に対する適切な対応はどれか。1つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
感染した乳歯を残せるかは、臨床症状、歯根・根分岐部病変、根吸収、後継永久歯との位置関係から判断します。
解説
第二乳臼歯には既治療歴があり、歯肉腫脹と動揺を認めます。画像では根分岐部を中心とする透過像と歯根吸収がみられ、後継永久歯胚が直下にあります。感染源を確実に除去して後継永久歯への影響を避けるため、保存的歯内療法ではなく抜歯が適切です。抜歯後は永久歯の萌出時期と保隙の必要性を評価します。
画像の確認
実画像では、下顎左側第二乳臼歯頰側歯肉に限局した腫脹がみられ、歯冠には広い修復物があります。エックス線像では乳歯根の分岐部周囲に透過像が広がり、根の吸収と直下の第二小臼歯歯胚を確認できます。
選択肢の確認
a.経過観察
誤り。感染を示す腫脹と骨透過像があり、放置すると後継永久歯へ影響し得ます。
b.生活歯髄切断
誤り。生活歯髄を保存する処置であり、根分岐部病変を伴う感染歯には適応できません。
c.抜髄
誤り。生活歯髄を全て除去する処置ですが、本例は保存困難な感染と根吸収があります。
d.感染根管治療
誤り。根管感染に対する方法ですが、歯根吸収・動揺・後継歯胚との関係から予後が見込めません。
e.抜歯
正しい。感染源を除去し、後継永久歯胚を保護します。
覚えるポイント
乳歯の根分岐部病変、進行した根吸収、動揺、後継歯胚への波及リスクがそろえば、無理な保存より抜歯を選びます。
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