113B023|第113回 歯科医師国家試験 過去問
5歳の女児。発音が不明瞭であることを主訴として来院した。舌挙上時の口腔内写真(別冊No. 2)を別に示す。 考えられる構音の異常はどれか。1つ選べ。

解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
写真では舌小帯が短く、舌尖の挙上を妨げています。舌尖を歯槽部へすばやく接触させるラ行音が障害されやすい所見です。
解説
舌小帯短縮症では、舌を前方へ出す、上方へ挙げる、上顎前歯部の口蓋側へ舌尖を接触させる動きが制限されます。日本語のラ行は、舌尖を上顎前歯後方の歯槽部へ一瞬接触させて作る弾音であり、舌尖挙上が不十分だと明瞭な構音が難しくなります。
構音異常だけで手術適応を決めず、舌の可動域、摂食への影響、年齢、言語評価を総合します。必要に応じて舌小帯形成術と言語訓練を検討します。
画像の確認
実画像では、舌を挙上した際に舌小帯が舌尖近くから口腔底へ緊張して伸び、舌尖の上方移動が制限されています。挙上した舌の中央が小帯に牽引される形態から、舌小帯短縮による舌尖運動制限が読み取れます。
選択肢の確認
a.ア行
誤り。母音を中心とするため、舌尖を歯槽部へ接触させる運動は必要ありません。
b.カ行
誤り。舌背後方と軟口蓋付近で作る音で、舌尖挙上制限の影響はラ行ほど直接的ではありません。
c.サ行
誤り。舌前方部で狭めを作る音ですが、本問の舌尖挙上制限と最も典型的に結び付くのはラ行です。
d.ハ行
誤り。主に声門や両唇で作られ、舌尖の挙上を必要としません。
e.ラ行
正しい。舌尖を上顎前歯後方へ挙げて一瞬接触させるため、舌小帯短縮の影響を受けやすい音です。
覚えるポイント
- 舌小帯短縮→舌尖挙上制限→ラ行の構音障害と考えます。
- 写真では小帯の緊張と舌尖の可動域を確認します。
- 手術適応は形態だけでなく、実際の機能障害を評価して決めます。
掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。
問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。