114C064|第114回 歯科医師国家試験 過去問
次の文により63、64の問いに答えよ。 4歳の女児。下顎右側第一乳臼歯の自発痛を主訴として来院した。冷温水痛と打診痛を認める。初診時の口腔内写真(別冊No. 26A)とエックス線画像(別冊No. 26B)を別に示す。 この処置後に乳歯用既製金属冠で修復することとした。 支台歯形成で正しいのはどれか。3つ選べ。

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正解: a・b・e
正答
a、b、e
この問題のポイント
乳歯用既製金属冠は既製の形態を歯へ適合させるため、支台歯に保持溝や明瞭なフィニッシュラインを設けず、近遠心面のアンダーカットを除去します。歯肉縁下へ薄い冠縁を適合させ、乳臼歯固有の豊隆を保存しながら形成します。
解説
咬合面削除量は既製金属冠に必要な空隙を得る約1〜1.5 mmとし、乳臼歯の咬合面形態に沿って削ります。近遠心面は隣在歯との接触を解放し、相互にほぼ平行とします。頰側は咬合側と歯頸側の豊隆に合わせた二面形成とし、過剰切削を避けます。マージンはナイフエッジ状で、歯肉縁下約0.5 mmに設定して冠縁を圧接・適合させます。
画像の確認
実画像では、処置対象の下顎右側第一乳臼歯は、第二乳臼歯と犬歯の間にあり、歯冠の頰舌的豊隆と近遠心の接触関係が保たれています。エックス線画像では乳歯根が開いて後継永久歯胚を取り囲むため、支台歯形成では歯冠部を過剰に削らず、既製冠の薄い辺縁を歯肉縁下へ適合させる設計が重要です。
選択肢の確認
a.近遠心面は平行にする。
正しい。隣接面のアンダーカットを除去し、既製冠が挿入できるよう近遠心面をほぼ平行にします。
b.頰側面は二面形成にする。
正しい。乳臼歯の頰側豊隆に沿い、咬合側と歯頸側を分けて形成します。
c.咬合面は2mm削除する。
誤り。通常は約1〜1.5 mmで、2 mmの一律な削除は過剰です。
d.マージンはシャンファー型にする。
誤り。明瞭なシャンファーを付与せず、薄いナイフエッジ状に仕上げます。
e.マージンは歯肉縁下0.5 mmに設定する。
正しい。冠縁を歯頸部へ適合させ、保持と封鎖を得るため歯肉縁下へ設定します。
覚えるポイント
- 既製金属冠は咬合面約1〜1.5 mm、近遠心面ほぼ平行、頰側二面形成です。
- マージンはナイフエッジ状で、歯肉縁下約0.5 mmに置きます。
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