114D017|第114回 歯科医師国家試験 過去問
歯科治療中の幼児が口腔内に落下した異物により呼吸困難に陥った。異物の除去を行おうとしたところ、脈拍数30/分となり意識が消失した。 直ちに行うのはどれか。1つ選べ。
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正解: b
正答
b
この問題のポイント
幼児が意識を失い、脈拍数が30/分まで低下しているため、重度の低酸素性徐脈として胸骨圧迫を直ちに開始します。
解説
小児では呼吸障害による低酸素血症が心停止へ進むことが多く、十分な酸素化・換気を図っても心拍数が60/分未満で循環不全徴候を伴う場合は、脈が触れていても胸骨圧迫を開始します。本例は気道異物による呼吸困難に続いて意識消失し、脈拍数30/分であるため、心拍出量が保てない切迫心停止の状態です。
反応のない重症気道異物患者では、胸骨圧迫を含む心肺蘇生を開始し、気道を開けるたびに口腔内の異物を確認します。見えない異物を盲目的に指で探ってはなりません。気管挿管や静脈路確保より、生命維持のための胸骨圧迫が優先されます。
公式の取扱い
厚生労働省は、問題としては適切であるものの必修問題としては妥当でないとして、正解者には得点を与え、不正解者については採点対象から除外しています。
選択肢の確認
a.気管挿管
誤り。
気道確保の手段になり得ますが、切迫心停止に対する胸骨圧迫の開始を遅らせません。
b.胸骨圧迫
正しい。
意識消失と30/分の重度徐脈は心拍出量を維持できない状態であり、直ちに開始します。
c.静脈路確保
誤り。
薬剤投与経路の確保は必要に応じて行いますが、最初に優先する処置ではありません。
d.背部叩打法
誤り。
反応が保たれている乳児などの重症気道閉塞で用いますが、意識消失後は心肺蘇生へ移ります。
e.腹部突き上げ法
誤り。
反応が保たれている1歳以上の小児・成人で用いる方法で、意識消失後の第一選択ではありません。
覚えるポイント
- 小児で心拍数60/分未満かつ循環不全なら胸骨圧迫を開始します。
- 反応のない気道異物患者は心肺蘇生の手順へ移行します。
- 本問は公式に条件付き採点の対象です。
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