115A030|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
乳歯外傷による後継永久歯への影響として考えられるのはどれか。 4つ選べ。
4つ選択
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正解: a・b・d・e
正答
a、b、d、e
この問題のポイント
乳歯根尖と後継永久歯歯胚は近接しています。乳歯外傷の力が歯胚へ伝わると、永久歯の形成と萌出に多様な障害を生じます。
解説
乳歯の陥入や脱臼などでは、乳歯歯根が後継永久歯歯胚へ接近・接触し、発育中のエナメル芽細胞、象牙芽細胞、歯根形成組織を損傷することがあります。
影響の種類は、受傷年齢、永久歯歯胚の発育段階、外傷の方向と強さによって変わります。代表的な後遺障害には、エナメル質の白色・黄褐色変化や形成不全、歯冠・歯根の弯曲、歯根形成停止、歯胚の位置異常、萌出遅延・萌出方向異常があります。
小児歯科でのポイント
乳歯外傷は乳歯だけの問題ではありません。特に陥入、脱落、歯槽骨骨折では、後継永久歯が萌出するまで長期的に経過観察します。
選択肢の確認
a.萌出遅延
正しい。
歯胚の損傷、位置変化、歯根形態異常、周囲組織の瘢痕化などによって、後継永久歯の萌出が遅れることがあります。
b.歯根形成不全
正しい。
歯根形成期に外傷の影響を受けると、Hertwig上皮鞘や歯根形成組織が障害され、歯根の短小化、弯曲、形成停止などを生じます。
c.歯根内部吸収
誤り。
内部吸収は、歯髄内の炎症により象牙質が内側から吸収される病態です。乳歯外傷による後継永久歯の代表的な発育障害ではありません。
d.歯胚発育停止
正しい。
幼少時の強い外傷が発育初期の永久歯歯胚へ加わると、歯胚の一部または全体の発育が停止することがあります。
e.萌出位置異常
正しい。
外傷による歯胚の転位や歯冠・歯根の弯曲により、正常な萌出経路から外れて異所萌出することがあります。
覚えるポイント
- 乳歯外傷の影響は、形成障害と萌出障害に分けて整理します。
- 代表所見はエナメル質形成不全、歯冠・歯根弯曲、歯根形成停止、萌出遅延、位置異常です。
- 影響の大きさは受傷年齢、歯胚発育段階、外傷の種類で決まります。