115C064第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

7歳の男児。上顎左側乳中切歯が生え代わらないことを主訴として来院した。A は 6か月前に脱落し、後継永久歯が萌出してきたという。Aの動揺度は 0度であ る。初診時の口腔内写真 (別冊No. 24A とエックス線画像 (別冊No. 24B、C を別 に示す。 抜歯を要するのはどれか。 1つ選べ。

115C064の問題画像
解答・解説を見る

正解: c

正答

c

この問題のポイント

混合歯列期の前歯部で、乳歯が残存し、正常永久歯の萌出路に複数の歯様構造が存在しています。正常な後継永久歯を保存し、萌出を妨げる残存乳歯と過剰歯を抜歯することが基本です。

解説

症例は7歳で、反対側の乳中切歯は6か月前に脱落して後継永久歯が萌出しています。一方、問題となる乳中切歯は動揺度0度で残存しており、左右の交換時期に差があります。

口腔内写真とエックス線画像では、萌出していない正常永久中切歯の周囲に複数の歯様構造が認められます。前歯部の過剰歯は、後継永久歯の萌出遅延、萌出方向異常、歯列不正、歯根吸収などの原因になります。

画像中では、アが晩期残存した乳歯、イとウが正常永久歯の萌出を妨げる過剰歯に相当します。これらを除去し、正常な後継永久歯の萌出路を確保します。エは保存すべき正常永久歯に相当するため、抜歯しません。

抜歯後は、永久歯の歯根形成段階、萌出方向、萌出空隙を確認しながら自然萌出を待ちます。自然萌出が得られない場合には、開窓・牽引などの矯正的対応を検討します。

画像の確認

実画像では、上顎前歯部に小さな乳歯が残存し、エックス線像には未萌出の後継歯の周囲に複数の歯牙様不透過物がみられる。表示されたアの残存乳歯と、萌出を妨げるイ・ウを除去して正常形態のエを温存する組合せ、正答cが画像所見に合う。

選択肢の確認

a.ア、イ
誤り。
アとイの抜歯だけでは、正常永久歯の萌出路を妨げるウが残ります。原因を十分に除去できません。

b.イ、ウ
誤り。
過剰歯に相当するイとウを抜歯しても、動揺がなく晩期残存しているアが残るため、正常永久歯の萌出を妨げる可能性があります。

c.ア、イ、ウ
正しい。
晩期残存乳歯と萌出障害の原因となる過剰歯を除去し、保存すべき正常永久歯の萌出路を確保する組合せです。

d.ア、ウ、エ
誤り。
保存すべき正常永久歯に相当するエが含まれています。また、萌出障害の原因となるイが残ります。

e.ア、イ、ウ、エ
誤り。
この選択肢の組合せには、保存すべき正常永久歯であるエが含まれます。正常永久歯まで抜歯する必要はありません。

覚えるポイント

  • 前歯部の萌出遅延では、残存乳歯と過剰歯の有無を確認します。
  • 抜歯対象は萌出障害の原因となる歯です。
  • 正常永久歯は保存し、原因除去後に自然萌出を観察します。

関連問題

115C063115C065
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)