118A068第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

4 歳の女児。上顎右側乳臼歯部の激しい疼痛を主訴として来院した。3 か月前に D のコンポジットレジンの脱離に気付いていたが、症状がないためそのままにし ていたところ、昨晩から痛みが続いているという。D に打診痛を認める。初診時 の口腔内写真(別冊No. 21A)とエックス線画像(別冊No. 21B)を別に示す。 適切な処置はどれか。1 つ選べ。

118A068の問題画像
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正解: c

正答

c

この問題のポイント

持続する激しい自発痛は不可逆性歯髄炎を示唆します。保存可能で歯髄が生活している乳歯では、歯髄を全て除去する抜髄を選びます。

解説

修復物脱離後にう蝕が進行し、昨晩から持続痛が出現しています。打診痛は根尖歯周組織にも炎症が波及している可能性を示します。

生活歯髄切断は、炎症が冠部歯髄に限局し、根部歯髄を保存できる場合に行います。本症例では持続性の激痛から炎症範囲が広いと考え、抜髄が適切です。

画像の確認

実画像では、上顎右側第一乳臼歯の修復物が脱落して深い齲窩が開放し、X線像でも病変が歯髄近くまで達している。強い自発痛と打診痛を伴う生活歯髄の処置として抜髄を選ぶ正答cを支える。

選択肢の確認

a.コンポジットレジン修復
誤り。
歯髄炎への処置を行わず修復だけをしても、持続痛と感染を解決できません。

b.生活歯髄切断
誤り。
冠部歯髄のみの炎症に適応します。本症例の持続性激痛では根部歯髄まで炎症が及ぶ可能性があります。

c.抜 髄
正答。最も適切です。
生活しているが不可逆的に炎症を起こした歯髄を根管内から除去し、乳歯根管を処置します。

d.感染根管治療
誤り。
歯髄壊死・感染根管に対して行います。本症例は持続する歯髄性疼痛から生活歯髄の不可逆性炎症が考えられます。

e.抜 歯
この時点での第一選択ではありません。
修復不能、著しい根吸収、感染制御困難などで抜歯を検討しますが、保存可能であれば抜髄を行います。

覚えるポイント

  • 持続性自発痛は不可逆性歯髄炎を考えます。
  • 生活歯髄切断は根部歯髄を保存できる症例に行います。
  • 乳歯処置では後継永久歯胚への影響を確認します。

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