118C080第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

3 歳の女児。歯がぐらぐらすることを主訴として来院した。1 時間前に転倒し顔 面を強打したという。上顎右側乳中切歯の動揺度は2 度であった。初診時の口腔内 写真(別冊No. 34A)とエックス線画像(別冊No. 34B)を別に示す。 適切な対応はどれか。1 つ選べ。

118C080の問題画像
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正解: e

正答

e

この問題のポイント

乳歯外傷では、外傷の種類、動揺、歯根の状態、咬合障害、誤嚥リスク、後継永久歯への影響を総合して処置を選びます。

解説

3歳児の上顎乳中切歯に2度の動揺があり、画像所見を含めて保存困難または誤嚥・誤飲の危険が高いと判断される場合は抜歯が適切です。乳歯では、無理な整復や侵襲的歯髄処置が後継永久歯胚へ影響する可能性にも注意します。

正答情報から、本例は経過観察や固定ではなく抜歯を選択する程度の外傷と判断します。

小児外傷のポイント
乳歯の保存だけを目的にせず、患児の安全と後継永久歯胚の保護を優先します。

画像の確認

実画像Aでは上顎右側乳中切歯の歯肉溝に出血があり歯冠位置も隣在歯と不揃いで、Bでは乳歯根が発育中の後継永久歯胚に近接して投影されている。2度の動揺を伴う3歳児では誤嚥と後継歯への影響を避ける必要があり、抜歯を選ぶeを支持する。

選択肢の確認

a.経過観察
誤り。軽度の亜脱臼で咬合障害や誤嚥リスクがなければ経過観察も可能ですが、本例は画像所見を含め抜歯適応です。

b.整復固定
誤り。整復固定は保存可能な脱臼歯や歯槽骨骨折で検討しますが、本例では保存による利益より危険が大きいと判断します。

c.生活歯髄切断
誤り。生活歯髄切断は露髄した生活歯の歯髄保存療法であり、著しい外傷性動揺への処置ではありません。

d.抜 髄
誤り。抜髄は歯髄疾患に対する処置であり、外傷直後の保存困難な動揺歯に優先しません。

e.抜 歯
正答。最も適切です。保存困難で誤嚥や後継永久歯への悪影響が懸念されるため、抜歯を行います。

覚えるポイント

  • 乳歯外傷では後継永久歯胚への影響を考えます。
  • 著しい動揺は誤嚥・誤飲の危険になります。
  • 画像所見と保存可能性を確認して抜歯適応を判断します。

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