31AM051|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
下顎埋伏智歯の抜去時に起こり得る局所的偶発症はどれか。2つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・d
正答
a:開口障害、d:オトガイ部の知覚麻痺
この問題のポイント
下顎埋伏智歯抜去では、周囲筋・軟組織への侵襲と、歯根近くを走る下歯槽神経が局所偶発症の鍵です。全身性偶発症と区別します。
解説
下顎埋伏智歯の抜去では、長時間の開口、切開・骨削除、内側翼突筋周囲への炎症波及や局所麻酔針による筋損傷などにより、術後の疼痛・浮腫・筋スパズムが起こり、口が十分に開かない開口障害を生じ得ます。また下顎智歯根尖は下顎管と近接する場合があり、分割・脱臼操作で下歯槽神経を損傷すると、その終枝であるオトガイ神経領域、すなわち下唇・オトガイ部にしびれや知覚低下が生じます。術前画像で位置関係を評価することが重要です。
選択肢の確認
- a 開口障害:抜去部周囲の炎症、浮腫、咀嚼筋への侵襲や筋スパズムで生じる代表的な局所偶発症です。
- b 抜去歯の誤飲:異物が消化管へ入る偶発症で、抜歯窩周囲に生じる局所障害ではありません。
- c 局所麻酔薬中毒:血中濃度上昇により中枢神経・循環器症状を来す全身的偶発症です。
- d オトガイ部の知覚麻痺:下歯槽神経損傷がオトガイ神経領域へ現れる代表的な局所合併症です。
覚えるポイント
下顎智歯では筋・軟組織侵襲=開口障害、下顎管との近接=下唇・オトガイ知覚障害に注意します。