32AM011|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
口腔扁平苔癬の特徴はどれか。1つ選べ。
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正解: c
正答
c:頬粘膜に両側性に発現
この問題のポイント
口腔扁平苔癬では、頬粘膜に左右対称の白色網状線条(Wickham線条)を認めることが多い。感染症やアフタではなく、慢性炎症性の粘膜疾患として捉える。
解説
口腔扁平苔癬は、基底細胞層に対するT細胞性免疫反応が関与する慢性炎症性疾患である。典型的な網状型では、両側の頬粘膜にレース状・網目状の白斑が現れる。歯肉、舌、口唇などにも生じ、びらん型や潰瘍型では接触痛や灼熱感を伴うため「常に無痛」とは限らない。病変は長期に持続・再燃することがあり、診断では白板症、カンジダ症、薬物による苔癬様反応などとの鑑別が必要になる。口腔潜在的悪性疾患として経過観察の対象にもなるため、症状が軽くても定期的な粘膜診査を行う。
選択肢の確認
- a 無痛性:網状型が無症状のことはあるが、びらんや潰瘍を伴う型では食事時の疼痛や灼熱感が生じるので、疾患全体の特徴とはいえない。
- b 日和見感染:免疫低下時に微生物が増殖する病態ではなく、上皮基底層に対する細胞性免疫が関与する炎症性粘膜疾患である。
- c 頬粘膜に両側性に発現:左右の頬粘膜に白色の網状線条が対称性に現れる所見は、口腔扁平苔癬の代表像である。
- d 再発性アフタ性潰瘍の形成:アフタは境界明瞭な円形潰瘍を反復する別疾患で、扁平苔癬に特徴的なWickham線条を形成しない。
覚えるポイント
扁平苔癬は「両側頬粘膜・白色網状線条・慢性経過」を一組で覚える。びらん型では痛みを伴い得ること、長期観察が必要な口腔潜在的悪性疾患であることも重要である。