32AM077|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
6歳の男児。う蝕予防処置を希望して保護者と来院した。歯科医師から小窩裂溝填塞を行うよう指示された。 初診時の口腔内写真(別冊午前No.31)を別に示す。 矢印で示す歯の填塞に使用する器具・器材はどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: a・c
正答
a:ロール綿、c:バーニッシュ
この問題のポイント
矢印の第一大臼歯は萌出途中で遠心側が歯肉に近く、厳密な防湿が難しい。ロール綿で唾液を排除し、湿潤に比較的強いグラスアイオノマー系填塞材を用いて表面をバーニッシュで保護する。
解説
小窩裂溝填塞の成否には歯面清掃と防湿が重要である。写真の萌出途上歯ではラバーダム装着が困難なため、ロール綿と吸引で唾液を管理する。グラスアイオノマーセメントを暫間的・予防的填塞に用いる場合、硬化初期は吸水と乾燥の双方に弱いので、表面へバーニッシュを塗布して水分の出入りを遮断する。完全萌出後には保持状態を確認し、必要に応じてレジン系シーラントへ更新する。
選択肢の確認
- a ロール綿:萌出途中の大臼歯周囲で頬粘膜・舌側からの唾液を吸収し、填塞材適用中の簡易防湿に用いる。
- b 歯間分離器:隣接面を一時的に離して接触点を診査・処置する器具で、咬合面小窩裂溝の填塞には必要ない。
- c バーニッシュ:グラスアイオノマーセメント硬化初期の吸水・乾燥を防ぐ表面保護材として塗布する。
- d ボンディング材:レジン接着修復の歯面処理に使うが、グラスアイオノマー系填塞材は歯質へ化学接着し、通常この材料を介在させない。
覚えるポイント
萌出途中で防湿困難ならロール綿とGIC系材料を検討し、初期硬化面をバーニッシュで保護する。レジン系では完全な防湿と酸処理がより重要になる。