32PM012|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
口腔粘膜の病変を模式図(細胞性反応を除く)に示す。 矢印の変化はどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a:潰瘍形成
この問題のポイント
図の病変部は重層扁平上皮が全層で欠損し、基底膜を越えて結合組織まで深く失われている。これはびらんより深い潰瘍である。
解説
潰瘍は上皮の連続性が失われ、欠損が基底膜下の結合組織へ及ぶ病変である。図では正常部の扁平上皮層と基底膜が中央で途切れ、底部が線維性結合組織内に位置する。臨床では黄白色の偽膜、発赤、接触痛などを伴うことがある。浅く上皮内だけの欠損はびらんと呼ぶ。色素沈着、上皮肥厚、水疱は上皮の連続性を保ったまま起こる変化である。
選択肢の確認
- a 潰瘍形成:上皮と基底膜が消失し、欠損底が結合組織へ達する図の断面に一致する。
- b 色素沈着:メラニンなどが上皮基底層や結合組織へ増える変化で、組織がえぐれて欠損する像にはならない。
- c 上皮肥厚:有棘層などの細胞層が増えて上皮が厚くなる変化で、図とは反対に上皮量が増える。
- d 水疱形成:上皮内または上皮下に液体を含む腔ができるが、初期には表面上皮が覆いとして残る。
覚えるポイント
基底膜を越える欠損=潰瘍、上皮内にとどまる浅い欠損=びらん、水分貯留で上皮が持ち上がる=水疱と断面で区別する。