33AM080第33回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

76歳の男性。肺癌で入院中である。主治医から依頼があり、口腔衛生管理を行っている。化学療法を開始して2クール目が終了し、口腔内の疼痛が強いという。口腔内の写真を別に示す。口腔粘膜の管理で使用するのはどれか。2つ選べ。

33AM080の問題画像
2つ選択
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正解: a・b

正答

a:口腔湿潤剤、b:表面麻酔薬

この問題のポイント

写真は化学療法に伴う広範な発赤・びらん・潰瘍を示し、強い口腔粘膜炎による疼痛があります。粘膜を乾燥・摩擦から守る湿潤と、食事やケアを可能にする鎮痛を優先します。

解説

抗がん薬は増殖の速い口腔上皮の更新を障害し、骨髄抑制や口腔内細菌叢の影響も重なって口腔粘膜炎を生じます。口腔湿潤剤は乾燥粘膜を保湿して摩擦刺激を軽減し、痂皮や粘稠な付着物を軟化させます。表面麻酔薬は潰瘍部の痛みを一時的に和らげ、食事や優しい口腔清掃を行いやすくします。投与前後の疼痛評価、嚥下機能、誤嚥や咬傷、感染徴候を確認し、刺激の少ない保湿・清掃を行います。アルコール性製品は避けます。

選択肢の確認

  • a 口腔湿潤剤:乾燥した炎症粘膜へ水分と潤滑性を与え、接触・摩擦による疼痛を減らして粘膜環境を整えます。
  • b 表面麻酔薬:潰瘍・びらん部の強い疼痛を局所的に緩和し、食事摂取や低刺激の口腔衛生管理を支援します。
  • c フッ化物洗口剤:歯の脱灰・う蝕予防には有用ですが、写真の急性粘膜炎の保湿や鎮痛を直接行う薬剤ではありません。
  • d アルコール含有含嗽剤:アルコールが潰瘍面を刺激して痛みと乾燥を悪化させるおそれがあり、重度粘膜炎には適しません。

覚えるポイント

化学療法性口腔粘膜炎では、保湿、鎮痛、低刺激の清掃、感染の観察を組み合わせます。表面麻酔後は感覚低下による誤嚥・咬傷にも注意します。

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