32PM025|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
25 歳の女性。口臭が気になることを主訴として来院した。口臭検査を行った結果、明らかな口臭があるが、原因となる器質的異常、疾患は認められなかった。 歯科医師から口臭予防についての指導を行うよう指示を受けた。 適切な指導はどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・c
正答
a:舌苔の除去、c:塩化亜鉛洗口剤の利用
この問題のポイント
器質的疾患がない口臭では、舌苔に生息する嫌気性菌が作る揮発性硫黄化合物への対策が中心となる。舌清掃で発生源を減らし、亜鉛イオンで硫黄化合物を不揮発化する。
解説
生理的口臭の主要成分は硫化水素やメチルメルカプタンなどで、舌背後方の舌苔に多い細菌がタンパク質を分解して産生する。軟らかい舌ブラシで奥から前へ過度な力をかけず清掃し、口腔乾燥を避ける。塩化亜鉛を含む洗口剤は亜鉛が硫黄と結合し、揮発しにくい化合物へ変えて臭気を抑える。清掃のし過ぎによる舌粘膜損傷にも注意する。
選択肢の確認
- a 舌苔の除去:揮発性硫黄化合物を作る細菌・剥離上皮・食物残渣を減らし、口臭の発生源へ直接作用する。
- b フッ化物洗口の励行:再石灰化と脱灰抑制によるう蝕予防法で、揮発性硫黄化合物を除去・中和する目的ではない。
- c 塩化亜鉛洗口剤の利用:亜鉛イオンが硫黄化合物を捕捉して不揮発化し、臭気を化学的に抑制する。
- d 乳酸アルミニウム配合歯磨剤の利用:収れん作用などを目的とする成分で、器質的疾患のない口臭への主要な硫黄化合物対策ではない。
覚えるポイント
口臭対策は舌苔という発生源の清掃と、亜鉛によるVSC中和。疾患、乾燥、薬剤、食習慣も確認し、香料で隠すだけにしない。