32PM024|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
プラークに糖質を加えた場合のpH 変化を図に示す。 正しいのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: b
正答
b:②ではプラーク中細菌が酸を産生している。
この問題のポイント
Stephan曲線では発酵性糖質の摂取直後、プラーク細菌が有機酸を作ってpHが急低下する。図②がこの酸産生期である。
解説
糖質を与えると、S. mutansなどが解糖して乳酸等を産生し、数分でプラークpHが臨界pH以下へ低下する。最低値③の後は、唾液の洗浄・重炭酸緩衝と酸の拡散により④でゆっくり回復する。キシリトールは多くのう蝕原性菌が酸産生に利用しにくく、このような大幅低下を生じにくい。pH値は水素イオン濃度の対数なので、曲線の高さから酸量が単純に何倍かは求められない。
選択肢の確認
- a ①ではキシリトールを加えた。:直後にpHが急落しているため、細菌が発酵できるショ糖などを加えた反応でありキシリトールとは考えにくい。
- b ②ではプラーク中細菌が酸を産生している。:糖代謝による有機酸蓄積が、pH7付近から4台への急な下降を引き起こす。
- c ③では①に比べて3倍の酸が産生された。:pHは対数尺度で、pH7から4への変化を酸量3倍とは換算できない。
- d ④では唾液中のアミラーゼが作用している。:回復の主因は唾液の洗浄と重炭酸などの緩衝で、デンプン分解酵素の作用ではない。
覚えるポイント
Stephan曲線は糖摂取→細菌の酸産生で急低下→唾液緩衝で緩徐回復。頻回摂取では臨界pH以下の時間が長くなる。