33AM018|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
2名の被験者の唾液に同量の乳酸を添加する前後のpHを表に示す。添加前後のpHの変化に影響したと考えられる唾液成分はどれか。1つ選べ。

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正解: b
正答
b:重炭酸塩
この問題のポイント
同量の乳酸を加えたのに、被験者BはAよりpH低下が小さいことから、酸を中和する唾液緩衝能の主要成分を選びます。
解説
表では乳酸添加後、被験者AのpHが6.8から3.8へ大きく低下したのに対し、Bは7.0から6.1までの低下にとどまっています。これはBの唾液の緩衝能が高いことを示します。刺激唾液で中心となる重炭酸緩衝系では、HCO₃⁻がH⁺を受け取り、炭酸を経て水と二酸化炭素になることでpHの急低下を防ぎます。唾液分泌量が増えると重炭酸イオン濃度も高くなります。
選択肢の確認
- a ムチン:唾液に粘稠性を与え、粘膜と歯面の潤滑・保護に寄与する糖タンパク質です。
- b 重炭酸塩:酸のH⁺を受け取る主要な唾液緩衝成分で、表のpH差を説明します。
- c アミラーゼ:デンプンの加水分解を開始する消化酵素で、主要緩衝成分ではありません。
- d リゾチーム:細菌細胞壁のペプチドグリカンを分解する抗菌性酵素です。
覚えるポイント
唾液緩衝系には重炭酸、リン酸、タンパク質があり、特に刺激唾液では重炭酸系が主役です。酸添加後のpH変化が小さいほど緩衝能が高いと判断します。