32PM036|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
63歳の女性。下顎右側第一大臼歯部の歯肉腫脹と排膿を主訴として来院した。 エックス線画像検査を行う直前の口腔内写真(別冊午後No.5) を別に示す。 矢印で示す材料を用いる理由はどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c:造影性
この問題のポイント
写真では排膿部の瘻孔へ細いガッタパーチャポイントを挿入している。エックス線写真上で不透過像として写る性質を利用し、瘻孔の走行と原因歯を追跡する。
解説
歯肉に瘻孔がある場合、先端を傷つけないようガッタパーチャポイントを挿入し、そのままデンタルエックス線撮影を行う。ガッタパーチャには硫酸バリウムなどの造影成分が配合されているため、画像上で白い線として確認でき、その先端が達する根尖部や歯周病変を原因部位として推定できる。根管充塡材としての可塑性も有するが、この診断操作で選ぶ理由は画像に写る造影性である。
選択肢の確認
- a 可塑性:加温・加圧時に形を変えて根管へ適合する性質は根管充塡で有用だが、瘻孔追跡撮影の主目的ではない。
- b 接着性:ガッタパーチャ自体は象牙質へ化学的に接着しないため、根管充塡時にはシーラーを併用する。
- c 造影性:挿入したポイントがエックス線不透過像として見え、瘻孔から感染源までの方向を画像上で示せる。
- d 生体親和性:組織刺激が比較的少ないことは材料特性の一つだが、診断用に写真の材料を挿入する決定的理由ではない。
覚えるポイント
瘻孔の原因歯検索はガッタパーチャポイントを挿入してエックス線撮影する。根管充塡では可塑性、瘻孔追跡では造影性に着目する。