32PM037|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
83歳の男性。食事時のむせがあるとのことで、家族の協力のもと摂食嚥下機能検査を行った。検査時の写真(別冊午後No.6) を別に示す。 この検査の特徴はどれか。2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・d
正答
a:侵襲が軽度である。、d:訪問診療で利用できる。
この問題のポイント
写真は経鼻的に細径内視鏡を挿入して嚥下を観察する嚥下内視鏡検査(VE)である。放射線装置や造影剤を使わず、携帯機器でベッドサイドや在宅でも実施できる。
解説
VEでは鼻腔から咽頭へ内視鏡を進め、安静時の唾液貯留、声門閉鎖、着色した検査食の咽頭残留や誤嚥を観察する。検査時の不快感や鼻出血の可能性はあるものの、外科的侵襲はなく反復しやすい。嚥下瞬間は咽頭収縮で視野が白くなるホワイトアウトが生じるため、口腔期や食塊通過の全過程を見る検査ではない。透視撮影を行う嚥下造影検査(VF)とは装置・被曝・造影剤の有無が異なる。
選択肢の確認
- a 侵襲が軽度である。:細径スコープを経鼻挿入する検査で切開を伴わず、全身状態に配慮しながら繰り返し評価できる。
- b 造影剤が必要である。:VEは食品を着色することはあるが、硫酸バリウムなどのエックス線造影剤を必須としない。
- c エックス線被曝がある。:内視鏡の光学画像で観察するため被曝はなく、被曝を伴うのはエックス線透視を用いるVFである。
- d 訪問診療で利用できる。:携帯可能な内視鏡装置で実施でき、病院の透視室へ移動できない在宅療養者にも適用しやすい。
覚えるポイント
VEは経鼻内視鏡・被曝なし・在宅可・咽頭残留を直視。VFは造影剤と透視で口腔期から食道入口部まで動態を評価する。