32PM041|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
歯内治療に使用する水酸化カルシウム製剤の用途はどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: b・c
正答
b:覆髄、c:根管消毒
この問題のポイント
水酸化カルシウムは強アルカリ性による抗菌作用と硬組織形成誘導作用をもつ。生活歯髄の保護・象牙質形成を図る覆髄と、感染根管内の貼薬に用いる。
解説
水酸化カルシウム製剤はpH約12のアルカリ性環境を形成し、多くの細菌の増殖を抑える。露髄部や菲薄な残存象牙質上へ置くと、表層に限局した壊死層を生じ、その下で歯髄細胞の分化と修復象牙質・デンティンブリッジ形成を促すため、直接・間接覆髄に利用される。根管貼薬では抗菌に加え、根尖周囲組織の治癒や炎症性外部吸収の抑制を期待する。製剤の基本用途を、窩洞を閉鎖する材料や鎮痛薬と混同しない。
選択肢の確認
- a 仮封:仮封には酸化亜鉛ユージノール系、グラスアイオノマー系、水硬性仮封材などを用い、窩洞を機械的に封鎖する役割が中心である。
- b 覆髄:露髄面または歯髄に近接した象牙質を保護し、修復象牙質形成を促す目的で水酸化カルシウムを使用できる。
- c 根管消毒:強アルカリ性による抗菌効果を利用し、診療間に根管内へ貼薬して感染制御を図る。
- d 歯髄鎮痛消炎:鎮痛消炎を直接の薬理目的とする製剤ではなく、ユージノール含有材などの鎮静作用とは区別する。
覚えるポイント
水酸化カルシウムの二大作用は高pHによる抗菌と硬組織形成誘導。覆髄・根管貼薬に結び付け、仮封材とは役割で分ける。