32PM040第32回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

41歳の女性。昨年より上顎左側中切歯に違和感を覚えていたが、この3か月くらいで急に歯が伸びてきたように感じることを主訴として来院した。 慢性歯周炎と診断され、歯周基本治療後の再評価で、歯周外科治療を行うことになった。 初診時の口腔内写真(別冊午後No.9 A 、B 、C) と歯周外科処置時の口腔内写真(別冊午後No.9 D)を別に示す。 この部位の歯周炎の発現に影響を与えたと考えられる局所性修飾因子はどれか。 1 つ選べ。

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正解: a

正答

a:根面溝

この問題のポイント

写真Cでは上顎左側中切歯口蓋側の深い局所ポケット、写真Dでは剝離後の根面を縦走する溝が確認できる。根面溝はプラークが残りやすく、限局性の歯周破壊を助長する。

解説

根面溝(歯根溝)は歯冠舌面からセメントエナメル境を越えて歯根方向へ延びる発育溝で、上顎前歯、とくに側切歯に多い。溝が深いと歯ブラシやスケーラーが届きにくく、細菌性プラークが根尖方向へ進む経路となる。本例では正面観だけでは目立ちにくい一方、口蓋側に深いポケットがあり、外科時に縦溝が露出している。歯根形態に由来する局所性修飾因子として根面溝を選ぶ。

選択肢の確認

  • a 根面溝:根面を縦走する陥凹にプラークが停滞し、写真の口蓋側に限局した深いポケットと垂直的歯周破壊を生じ得る。
  • b 樋状根:複数根が癒合して横断面がC字状となる根形態で、主に下顎第二大臼歯の根管治療で問題となる。
  • c エナメル真珠:根分岐部などに生じる球状の異所性エナメルで、写真Dのような前歯根面を縦に走る溝状形態ではない。
  • d エナメル突起:エナメルがセメントエナメル境から根分岐部へ突出する形態異常で、多根歯の分岐部病変を促進しやすい。

覚えるポイント

前歯の一面だけに深いポケットがあれば根面溝を確認する。樋状根は下顎第二大臼歯、エナメル真珠とエナメル突起は根分岐部との関連で区別する。

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