32PM046|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
47歳の男性。上顎右側第一大臼歯部のクラウン破折による咀嚼困難を主訴として来院した。診察の結果、CAD/CAM システムによるクラウンを製作することになった。 支台歯形成後に行った印象採得時の写真(別冊午後No.14A)と使用した器具の写真(別冊午後No.14B)を別に示す。 従来の精密印象採得法と比較したこの方法の特徴はどれか。2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: c・d
正答
c:画像データとして保存できる。、d:口腔内を光学的に直接スキャンができる。
この問題のポイント
写真Aは口腔内スキャナーで支台歯を読み取り、モニター上に三次元模型を構築する光学印象である。印象材・トレーを使わずデジタルデータを保存・転送できる。
解説
口腔内スキャナーは投射した光の反射情報から歯列と軟組織表面を三次元計測する。撮影不足部分は画面上で確認して追加スキャンでき、得たデータをCADへ送りクラウン設計とCAM加工へつなげる。物理的模型を必ずしも介さず、再利用可能な画像データとして記録できる点が従来の弾性印象材による方法との大きな違いである。咬合は上下顎歯列と咬合位をスキャンして記録し、専用印象トレーや咬合採得材が必須ではない。
選択肢の確認
- a 咬合採得材を用いる。:光学印象では咬合位で頰側面をスキャンして上下顎データを対応させられ、材料による咬合採得を必須としない。
- b 専用のトレーを使用する。:カメラ先端を歯列に沿って移動させるため、印象材を保持する個人トレーや既製トレーを使用しない。
- c 画像データとして保存できる。:三次元形状を電子データとして保管し、技工所への送信、再設計、経時比較に利用できる。
- d 口腔内を光学的に直接スキャンができる。:写真Bのカメラで支台歯と隣在歯を直接読み取り、画面上にデジタル模型を構成する。
覚えるポイント
光学印象は「カメラで直接三次元化」「データ保存・転送」が特徴。深い歯肉縁下や出血・唾液は読み取り精度を下げるため管理が必要である。