32PM054|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
作業用模型上で製作された装置の口蓋側面観の写真(別冊午後No.21A)と側方面観の写真(別冊午後No.21B)を別に示す。 この装置の使用目的はどれか。1 つ選べ。

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正解: b
正答
b:保定
この問題のポイント
写真は口蓋床、前歯部唇側線、臼歯部クラスプを備えた可撤式のHawleyタイプ保定装置である。矯正移動後の歯列を新しい位置に安定させる。
解説
矯正装置を外した直後は歯根膜線維や歯肉線維が再編成途中で、咬合や口腔周囲筋の力によって歯が元の位置へ戻る後戻りが起こりやすい。Hawleyリテーナーは口蓋側レジン床、前歯を囲む唇側弧線、維持のためのクラスプで歯列を保持し、組織が安定する期間に使用する。写真には拡大ねじや側方へ積極的な力を加える構造がなく、欠損部を保持する保隙装置でもない。
選択肢の確認
- a 保隙:乳歯早期喪失後に後継永久歯の萌出空隙を守る装置で、バンドループやクラウンループなど欠損部に応じた形態を用いる。
- b 保定:唇側弧線と口蓋床で治療後の歯列を受動的に保持し、歯周組織が再構築されるまで後戻りを防ぐ。
- c 歯列の側方拡大:拡大床には正中部の拡大ねじやスプリングを設けて左右へ能動力を加えるが、写真の装置には見られない。
- d 切歯の舌側移動:アクティブな唇側弧線調整で移動させる装置とは異なり、本装置の基本目的は治療位置の維持である。
覚えるポイント
Hawleyリテーナーは口蓋床+唇側弧線+クラスプで保定する。拡大ねじがあれば側方拡大、欠損部空隙を守るなら保隙と判別する。