32PM082|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
20歳の女性。幼少期より定期歯科健康診査を欠かしたことがなかった。 歯肉の形で気になるところがあるという。受診時の口腔内写真(別冊午後No.35)を別に示す。 矢印で示すのはどれか。1つ選べ。

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正解: c
正答
c:スティップリング
この問題のポイント
矢印部の付着歯肉には、ミカンの皮のような細かな点状のくぼみがみられます。これは上皮と結合組織の関係によって生じる正常な表面性状、スティップリングです。
解説
健康な付着歯肉は淡いピンク色で引き締まり、表面に多数の小窩状凹凸を示すことがあります。これをスティップリングと呼びます。結合組織乳頭と上皮突起が組み合わさった構造が表面へ反映されたもので、若年者に明瞭な場合があります。炎症で浮腫が生じると表面が平滑・光沢性となり、スティップリングが消失することがありますが、個人差もあるため有無だけで健康・疾患を断定しません。写真には歯肉全体の腫脹、裂け目状の陥凹、褐色斑はみられません。
選択肢の確認
- a 肥大:歯肉肥大なら歯間乳頭や辺縁歯肉の体積が増して歯冠側へ張り出しますが、矢印は点状の表面凹凸です。
- b クレフト:クレフトは辺縁歯肉に生じるV字・裂溝状の陥凹で、写真の広い範囲の細かな小窩とは形が異なります。
- c スティップリング:健康な付着歯肉にみられるオレンジピール状の多数の小さなくぼみが矢印部に確認できます。
- d メラニン色素沈着:メラニンなら褐色~黒褐色の色調変化として見え、表面の点状陥凹を指す名称ではありません。
覚えるポイント
健康歯肉は色・形・硬さ・表面性状・出血を総合して評価します。スティップリングは正常所見になり得ますが、存在しないだけで歯肉炎とは判定しません。