33PM004|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
唾液に含まれる鉄結合性タンパク質はどれか。1つ選べ。
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正解: d
正答
d:ラクトフェリン
この問題のポイント
ラクトフェリンは鉄イオンへ高い親和性をもつ唾液タンパク質です。遊離鉄を捕捉して細菌が増殖に利用できないようにし、口腔の自然免疫に寄与します。
解説
ラクトフェリンは唾液、涙、乳汁、好中球顆粒などに存在する糖タンパク質で、Fe3+を強く結合します。細菌が必要とする鉄を環境から奪う静菌作用に加え、分子や分解産物が微生物膜へ直接作用することもあります。唾液ではリゾチーム、ペルオキシダーゼ、分泌型IgAなどとともに非特異的・特異的防御を担います。ムチンは潤滑と被覆、アミラーゼはデンプン消化、グロブリンには免疫グロブリンなどが含まれますが、鉄結合性で代表されるのはラクトフェリンです。
選択肢の確認
- a ムチン:高分子糖タンパク質として粘膜・歯面を被覆し、唾液の粘性と潤滑性を作りますが、鉄捕捉が主機能ではありません。
- b アミラーゼ:デンプンのα-1,4グリコシド結合を加水分解し、口腔で糖質消化を開始する酵素です。
- c グロブリン:分泌型IgAなど免疫防御に関わる成分を含む総称ですが、設問の鉄結合性タンパク質を特定する名称ではありません。
- d ラクトフェリン:鉄を強固に結合して微生物による利用を制限し、唾液の抗菌・静菌作用に寄与します。
覚えるポイント
ラクトフェリン=鉄を奪う、リゾチーム=細菌細胞壁を分解、ペルオキシダーゼ=過酸化物系、IgA=粘膜免疫、と唾液防御因子を機序で整理します。