32PM073|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
55歳の男性。特定健康診査を受診した。結果の一部を以下に示す。 ① 喫煙:20 本/日 ② BMI:40 ③ HbA1c:7.5% ④ 尿タンパク:検出なし 歯周病の宿主因子となるのはどれか。2 つ選べ。
2つ選択
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正解: b・c
正答
b:②、c:③
この問題のポイント
設問は歯周病リスクを宿主因子と環境・行動因子に分けています。BMI 40の高度肥満とHbA1c 7.5%の血糖管理不良は、全身の炎症応答・免疫応答を変える宿主因子です。
解説
肥満では脂肪組織由来の炎症性サイトカインやアディポカインの変化により、慢性の低度炎症とインスリン抵抗性が生じ、歯周組織の炎症が増幅されます。HbA1c 7.5%は持続的高血糖を示し、終末糖化産物〈AGEs〉の蓄積、好中球機能障害、微小循環障害、創傷治癒遅延を通じて歯周炎の発症・進行と治療反応に影響します。喫煙も強力な歯周病リスクですが、この分類では患者外部から加わる生活習慣・環境因子として扱います。尿蛋白陰性は腎障害を示さず、歯周病の宿主リスク所見ではありません。
選択肢の確認
- a ①:1日20本の喫煙は重大な修飾因子ですが、設問の分類では宿主内部の全身状態でなく環境・行動因子です。
- b ②:BMI 40の高度肥満は全身性炎症と代謝異常を介し、歯周炎への感受性を高める宿主因子です。
- c ③:HbA1c 7.5%は血糖管理不良を示し、免疫・血管・組織修復を障害する歯周病の宿主因子です。
- d ④:尿蛋白が検出されていない結果は腎障害の陽性所見ではなく、歯周炎感受性を高める情報ではありません。
覚えるポイント
糖尿病と歯周炎は双方向に影響します。歯周管理ではHbA1c、服薬、低血糖リスクを確認し、禁煙と体重管理も含めて医科と連携します。