33PM050第33回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

31歳の女性。上顎左側歯肉の腫瘤を主訴として来院した。2か月前に自覚し、その後少しずつ増大してきたという。自発痛や圧痛は認められない。現在妊娠5か月であるという。初診時の口腔内写真を別に示す。この疾患の特徴はどれか。2つ選べ。

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2つ選択
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正解: c・d

正答

c:分娩後消失することがある。、d:エストロゲンの分泌増加が誘因となる。

この問題のポイント

妊娠中に歯間乳頭から増大した赤色腫瘤は妊娠性エプーリス〈妊娠性肉芽腫〉です。女性ホルモン増加と局所刺激が関与し、分娩後に縮小・消失することがあります。

解説

妊娠中はエストロゲン・プロゲステロン濃度が上昇し、歯肉血管反応や炎症応答が増強されます。プラーク、歯石、修復物辺縁などの局所刺激が加わると、毛細血管に富む肉芽組織が限局性に増殖して妊娠性エプーリスを生じます。まず低侵襲なプラークコントロールと刺激除去を行い、出血・咀嚼障害・急速増大があれば妊娠時期と安全性を考慮して切除します。ホルモン環境が戻る分娩後に自然退縮する例もあります。

選択肢の確認

  • a 細菌感染により生じる。:プラークは局所炎症を増悪させますが、特定細菌の感染だけで生じる膿瘍ではなく反応性増殖病変です。
  • b 内部に骨組織がみられる。:主体は毛細血管と炎症細胞に富む肉芽組織で、骨・石灰化物を特徴とする病変ではありません。
  • c 分娩後消失することがある。:妊娠関連ホルモンが低下すると反応性増殖も退縮し、自然に縮小・消失することがあります。
  • d エストロゲンの分泌増加が誘因となる。:妊娠時のホルモン上昇が歯肉の血管・炎症反応を高め、局所刺激への過剰反応を誘発します。

覚えるポイント

妊娠性エプーリスは「ホルモン増加+局所刺激」の反応性病変です。まず清掃と刺激除去を行い、分娩後の退縮可能性も考慮します。

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